「結婚させる家」桂望実著

公開日: 更新日:

 桐生恭子は40歳以上が対象の結婚情報サービス会社ブルーパールのカリスマ相談員だ。35歳で独身なのだが、オーナーの妻・浩子に、相談員が独身では説得力がないと言われたので、左手の薬指に安いリングをしている。太ったせいか指に食い込んで、今では抜こうとしても抜けない。

 浩子に、恭子が担当したカップルは破局率が高いと言われ、新企画を提案する。親会社の青木不動産が扱った大邸宅・M屋敷で、交際中の会員に体験宿泊をさせようというのだ。会員の吉村梨佳は同宿者に妹一家と、交際中の細田泰彦一家を申請した。夕食のとき、泰彦が化石探しが趣味だと言うと、梨佳のめいが「学校の先生になろうとは思わなかったんですか?」と聞いた。その場の空気が変わった。

 さまざまな問題を抱えた中高年の婚活物語。

(光文社 1600円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    嵐ラストで「500億円ボロ儲け」でも“びた一文払われない”性被害者も…藤島ジュリー景子氏に問われる責任問題

  2. 2

    トリプル安で評価一変「サナエノリスク」に…為替への口先介入も一時しのぎ、“日本売り”は止まらない

  3. 3

    27年度前期朝ドラ「巡るスワン」ヒロインに森田望智 役作りで腋毛を生やし…体当たりの演技の評判と恋の噂

  4. 4

    今田美桜に襲い掛かった「3億円トラブル」報道で“CM女王”消滅…女優業へのダメージも避けられず

  5. 5

    安青錦の大関昇進めぐり「賛成」「反対」真っ二つ…苦手の横綱・大の里に善戦したと思いきや

  1. 6

    元TOKIO松岡昌宏に「STARTO退所→独立」報道も…1人残されたリーダー城島茂の人望が話題になるワケ

  2. 7

    今田美桜が"あんぱん疲れ"で目黒蓮の二の舞いになる懸念…超過酷な朝ドラヒロインのスケジュール

  3. 8

    織田裕二「踊る大捜査線」復活までのドタバタ劇…ようやく製作発表も、公開が2年後になったワケ

  4. 9

    「嵐」が2019年以来の大トリか…放送開始100年「NHK紅白歌合戦」めぐる“ライバルグループ”の名前

  5. 10

    実は失言じゃなかった? 「おじいさんにトドメ」発言のtimelesz篠塚大輝に集まった意外な賛辞