「風を結う」あさのあつこ著

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 3代続く縫箔屋「丸仙」の娘、おちえは17歳。剣術が好きで竹刀を振り回してばかりいる。半年前に弟子入りした吉澤一居は2000石の旗本の若様だが、おちえの母は、本物の職人になると見込んでいる。

 ある日、悪心で倒れたおちえを診察しに、医者の宗徳がやってきたが、一居の顔を見たとたん、顔色が変わった。毒を盛られて死んだ商家の若旦那に似ているとごまかして、宗徳はそそくさと帰っていった。その宗徳が血を吐いて死んでいるのが発見された。死にざまが、宗徳が話した毒殺された若旦那そっくりだと、おちえは気がつく。

 町娘おちえが、職人の一居と組んで事件を解決する〈針と剣〉シリーズの最新作。

(実業之日本社 1600円+税)

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