「落語を聴いてみたけど面白くなかった人へ」頭木弘樹著

公開日: 更新日:

「面白いから」と勧められ、落語を聴いてみたが、その面白さが分からないという人は意外に多い。そういう人たちには「なぜ落語は面白くないのか」、その謎を解き明かしながら、落語の魅力について語る入門書。

 面白くなかったという人が抱く落語に関する率直な疑問「落ちが面白くないどころか、意味不明だった。落ちが大切なはずなのに、なぜ?」。確かに、「三軒長屋」や「千両みかん」のようにまさに落ちが全体の頂点となる噺もたくさんあるが、一方で呆然とさせられる落ちも少なくない。その理由を説きながら、「落ち」の役割を解説。

 他にも「『毎度ばかばかしいお笑いを一席』というのはなぜ?」など素朴な疑問に答えながら語られる落語の楽しみ方は、愛好家にもお勧め。

(筑摩書房 860円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    横浜とのFA交渉で引っ掛かった森祇晶監督の冷淡 落合博満さんは非通知着信で「探り」を入れてきた

  2. 2

    複雑なコードとリズムを世に広めた編曲 松任谷正隆の偉業

  3. 3

    中学受験で慶応普通部に進んだ石坂浩二も圧倒された「幼稚舎」組の生意気さ 大学時代に石井ふく子の目にとまる

  4. 4

    ドジャース内野手ベッツのWBC不参加は大谷翔平、佐々木朗希、山本由伸のレギュラーシーズンに追い風

  5. 5

    「年賀状じまい」宣言は失礼になる? SNS《正月早々、気分が悪い》の心理と伝え方の正解

  1. 6

    国宝級イケメンの松村北斗は転校した堀越高校から亜細亜大に進学 仕事と学業の両立をしっかり

  2. 7

    放送100年特集ドラマ「火星の女王」(NHK)はNetflixの向こうを貼るとんでもないSFドラマ

  3. 8

    維新のちょろまかし「国保逃れ」疑惑が早くも炎上急拡大! 地方議会でも糾弾や追及の動き

  4. 9

    出家否定も 新木優子「幸福の科学」カミングアウトの波紋

  5. 10

    【京都府立鴨沂高校】という沢田研二の出身校の歩き方