「砂戦争」石弘之著

公開日: 更新日:

 都市を構成するコンクリートの7割は砂でできている。電子機器に使われる半導体の原料も砂の石英だ。都市生活は砂がなくては成り立たない。世界での砂の使用量は、過去20年で5倍の年間500億トン前後にも上る。

 一方で、過剰な採掘で世界の主要河川では砂資源が枯渇しつつある。砂は重要な資源であるにもかかわらず、採掘や使用、取引を規制する国際条約は存在しない。砂の乱掘によって世界各地で生態系が破壊され、砂不足による違法取引がはびこり、砂マフィアまで登場。砂の保護を訴える地元住民や活動家、政府関係者などが過去10年で数百人も殺害されている。日本も例外ではなく、砂浜が急速に姿を消しつつある。

 枯渇寸前のそんな砂資源の知られざる現実を警告したリポート。

(KADOKAWA 900円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阪神・梅野がFA流出危機!チーム内外で波紋呼ぶ起用法…優勝M点灯も“蟻の一穴”になりかねないモチベーション低下

  2. 2

    梅野隆太郎は崖っぷち…阪神顧問・岡田彰布氏が指摘した「坂本誠志郎で捕手一本化」の裏側

  3. 3

    国民民主党「選挙違反疑惑」女性議員“首切り”カウントダウン…玉木代表ようやく「厳正処分」言及

  4. 4

    阪神に「ポスティングで戦力外」の好循環…藤浪晋太郎&青柳晃洋が他球団流出も波風立たず

  5. 5

    本命は今田美桜、小芝風花、芳根京子でも「ウラ本命」「大穴」は…“清純派女優”戦線の意外な未来予想図

  1. 6

    巨人・戸郷翔征は「新妻」が不振の原因だった? FA加入の甲斐拓也と“別れて”から2連勝

  2. 7

    時効だから言うが…巨人は俺への「必ず1、2位で指名する」の“確約”を反故にした

  3. 8

    石破首相続投の“切り札”か…自民森山幹事長の後任に「小泉進次郎」説が急浮上

  4. 9

    今田美桜「あんぱん」44歳遅咲き俳優の“執事系秘書”にキュン続出! “にゃーにゃーイケオジ”退場にはロスの声も…

  5. 10

    参政党のSNS炎上で注目「ジャンボタニシ」の被害拡大中…温暖化で生息域拡大、防除ノウハウない生産者に大打撃