「人を救えない国」金子勝著

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 著者は、安倍政権下の「失われた8年間」は、ひたすら麻薬漬けで生き延びただけで、このまま「独裁」状況が続けば、ますますどん詰まりに陥るしかないと指摘する。日本の置かれた政治経済の状況を総括。今すぐにでも向き合わなければならない課題を洗い出しながら、持続可能な国のあり方を提言する警世の書。

 まずは危機管理に失敗したコロナ対策を俎上に、日本が刻々と「コロナ敗戦」に向かっていることを明らかにする。その上で、自浄作用が働かなくなった自民党は「仲間内資本主義」ともいえる不正腐敗が横行し、近代国家の原則をも破壊しつつあると批判。欧州で始まっているエネルギー転換を突破口に、情報通信技術の発展とともに産業構造を根本的に転換する必要性を説く。

(朝日新聞出版 869円)

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