「日本迷信集」今野圓輔著

公開日: 更新日:

 お馴染みの「茶柱が立つと縁起がいい」。最近は午後でも夜でも、茶柱が立つと喜ぶが、かつては朝茶の茶柱だけを気にしていたという。それは新年の始まりに、いろいろな縁起を気にするのと同じで、一日の始まりに身の回りに起こるさまざまな現象を注意深く見守って、何かその日の運命を予知できるような兆しがないかと、観察しながら暮らしていた名残なのだという。

 さらに茶を飲む習慣の始まりや、かつて結納でお茶を交換する習慣があったことなど、一つの迷信からさまざまな話題へと展開。その他、女人禁制などのタブーや性にまつわる信仰、霊怪現象、そして迷信療法など、日本各地に今も残る迷信について、民俗学の視点から解説したテキスト。

(河出書房新社 990円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    立花孝志容疑者を"担ぎ出した"とやり玉に…中田敦彦、ホリエモン、太田光のスタンスと逃げ腰に批判殺到

  2. 2

    片山さつき財務相“苦しい”言い訳再び…「把握」しながら「失念」などありえない

  3. 3

    阪神異例人事「和田元監督がヘッド就任」の舞台裏…藤川監督はコーチ陣に不満を募らせていた

  4. 4

    阪神・佐藤輝明にライバル球団は戦々恐々…甲子園でのGG初受賞にこれだけの価値

  5. 5

    高市首相「世界の真ん中で咲き誇る日本外交」どこへ? 中国、北朝鮮、ロシアからナメられっぱなしで早くもドン詰まり

  1. 6

    “文春砲”で不倫バレ柳裕也の中日残留に飛び交う憶測…巨人はソフトB有原まで逃しFA戦線いきなり2敗

  2. 7

    阪神・佐藤輝明の侍J選外は“緊急辞退”だった!「今オフメジャー説」に球界ザワつく

  3. 8

    ドジャースからWBC侍J入りは「打者・大谷翔平」のみか…山本由伸は「慎重に検討」、朗希は“余裕なし”

  4. 9

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  5. 10

    古川琴音“旧ジャニ御用達”も当然の「驚異の女優IQの高さ」と共演者の魅力を最大限に引き出すプロ根性