「てしごと」 あさのあつこ他著

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 京都・鷹ケ峰御薬園を預かる藤林家は代々、禁裏のご典医を兼ね、当代当主の匡も腕のいい本道医(内科医)である。義妹の真葛も名医のもとで修業を積み、診立ての確かさは兄も一目置くほどだ。しかし、真葛は薬師の道を選んだ。

 ある日、匡のご典医仲間の鍼医・御薗常言が訪ねてきた。常言は、自分が留守の間に老婆が売りに来た「大同類聚方」なる医書の真本を、仲たがいしている弟の常懿が手に入れたかもしれないと気に病んでいた。同書は1000年前に編纂された最古の医書だが、出回っている伝本は8年前に偽書と断じられ誰も見向きもしなくなった。

 しかし、御薗家には帝よりその真本を賜ったという言い伝えが残されていた。(澤田瞳子著「春雀二羽」)

 ほか、麹造りや蕎麦打ちなど女流作家6人が女職人を主人公に描く本紙連載の時代小説集。

(徳間書店 825円)

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