「リカバリー・カバヒコ」青山美智子著

公開日: 更新日:

リカバリー・カバヒコ」青山美智子著

 宮原奏斗(かなと)は中学卒業と同時に新築マンションに引っ越した。それまで通っていた郊外の中学では通知表に5が並ぶ優等生だった。ところが推薦入試で入った都内の進学校で、中間テストの結果は42人中35位!

 帰り道、「日の出公園」に寄った。ところどころ塗料がはげているカバのアニマルライドがある。後頭部に黒ペンで「バカ」と落書きされている。翌日も行ったら、同じクラスの雫田さんがいて、自分の体の治したい所とカバヒコの同じ所を触ると回復すると教えてくれた。奏斗はカバヒコの頭に手を置いて、「頭脳回復、頼むよ、カバヒコ!」。

 小さな願いをもった人びとを描く連続短編小説。

(光文社 1760円)


最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    安青錦は大関昇進も“課題”クリアできず…「手で受けるだけ」の立ち合いに厳しい指摘

  2. 2

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  3. 3

    マエケン楽天入り最有力…“本命”だった巨人はフラれて万々歳? OB投手も「獲得失敗がプラスになる」

  4. 4

    中日FA柳に続きマエケンにも逃げられ…苦境の巨人にまさかの菅野智之“出戻り復帰”が浮上

  5. 5

    今田美桜に襲い掛かった「3億円トラブル」報道で“CM女王”消滅…女優業へのダメージも避けられず

  1. 6

    高市政権の“軍拡シナリオ”に綻び…トランプ大統領との電話会談で露呈した「米国の本音」

  2. 7

    エジプト考古学者・吉村作治さんは5年間の車椅子生活を経て…80歳の現在も情熱を失わず

  3. 8

    日中対立激化招いた高市外交に漂う“食傷ムード”…海外の有力メディアから懸念や皮肉が続々と

  4. 9

    安青錦の大関昇進めぐり「賛成」「反対」真っ二つ…苦手の横綱・大の里に善戦したと思いきや

  5. 10

    石破前首相も参戦で「おこめ券」批判拡大…届くのは春以降、米価下落ならありがたみゼロ