「山窩奇談」三角寛著

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「山窩奇談」三角寛著

 新聞記者でもあった著者は、かつて日本各地に存在した漂泊民「サンカ」を取材。本書は、戦前から昭和40年代にかけて発表されたその作品群を再編集した増補版だ。

 著者は、サンカのことなら何でも知っているという国八老人の存在を知り、探し出して訪ねる。老人はかつて警視庁の刑事の元で働く「諜者」を務めていたという。老人がサンカと親戚づきあいをするようになったきっかけのエピソードから、老人が駆け出しの諜者だった明治35年に、目黒で8人が殺された強盗殺人事件の犯人をサンカの人々の協力で逮捕に至った経緯などを聞き書き。

 ほかにも、サンカ社会で警察役の「手下(つながり)」を務めていた直吉の話など、さまざまなエピソードからその知られざる実態を浮き彫りにする。

(河出書房新社 990円)

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