「贖罪 殺人は償えるのか」藤井誠二著

公開日: 更新日:

「贖罪 殺人は償えるのか」藤井誠二著

 犯罪受刑者は刑期を終えることで罪を償ったことになるのか──。

 本書は、犯罪の背景と被害者や加害者、その家族を多く取材してきた著者による、殺人を犯した受刑者との5年間にわたる書簡。

 受刑者は「罪の償い」「謝罪」「反省」「更生」などの言葉の意味と内容を手紙に書き、著者はその答えを引き出そうと返事を書く。受刑者は刑務所内の図書や著者が送る犯罪関係の本で徐々に言葉と思考を深めていく。被害者家族には謝罪を伝えるべきか、自分を律するために娯楽や笑いは止めるべきか、出所後の仕事はどうするか、と懊悩(おうのう)する。

 ほとんどの受刑者は刑期を終えたら「これでおしまい」とシャバに出る。そもそも刑期は反省の機会になるのか。問いかけは重い。

(集英社 1210円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    麻生太郎が「皇室典範」改正を急ぐ理由は…“日本会議の30年の集い”に間に合わせたいから

  2. 2

    福山雅治も結婚後は苦戦…亀梨和也も正念場を迎えている

  3. 3

    佐藤二朗の地上波ドラマはしばらく厳しいが…橋本愛の事態はもっと深刻

  4. 4

    安青錦は「カラダ」より「アタマ」に課題…2ケタ勝利で大関復帰を果たせるか

  5. 5

    小栗旬は「思い入れがない」コメント…福田雄一監督また炎上でも仕事が減らない映画業界のウラ事情

  1. 6

    要潤、玉山鉄二、速水もこみち…40代イケオジ俳優3人の「人生いろいろ」

  2. 7

    高市首相に“もう1つの爆弾”「副首都法案」炸裂の可能性 会期延長なら疑惑追及&身内疲弊のWパンチ

  3. 8

    二宮和也をNHKが起用で音楽特番MCは元嵐まみれに…テレビ局では“ポスト嵐”探しが迷走中

  4. 9

    佐藤二朗騒動の余波!「福田組」の長澤まさみへの“ハラスメント”舞台挨拶の悪ノリ動画が再注目…女性視聴者は嫌悪

  5. 10

    引退した東山紀之に錦織一清演出で「少年隊」還暦コンサートのすすめ