「パラソルでパラシュート」一穂ミチ著

公開日: 更新日:

「パラソルでパラシュート」一穂ミチ著

 29歳の派遣社員・美雨は、取りえも野心もなく、次にどんな道に進めばいいのか分からない。ある日、コンサートに出かけた美雨は、アリーナの最前列なのに靴ずれが痛くて仕方ない。ステージ上のカメラマンのアシスタントと目が合うと、「ふんすい」と口の形で告げられる。

 終演後にホールの前の噴水で待っていると、あの男が現れタクシーに乗せられる。着いたのは男が暮らすシェアハウスだった。男は美雨の足に赤チンを塗り、ばんそうこうを貼ってくれた。帰り際、男からお笑いライブのチケットを渡される。男は芸人の亨だと分かる。以来、美雨は亨が暮らすシェアハウスに通い、周囲の芸人たちと心を通わせるようになる。

 つかみどころのない亨と美雨のちょっと変わった恋愛関係を描く長編。

(講談社 869円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  2. 2

    ドジャース「佐々木朗希放出」に現実味…2年連続サイ・ヤング賞左腕スクーバル獲得のトレード要員へ

  3. 3

    ドジャース大谷翔平32歳「今がピーク説」の不穏…来季以降は一気に下降線をたどる可能性も

  4. 4

    ギャラから解析する“TOKIOの絆” 国分太一コンプラ違反疑惑に松岡昌宏も城島茂も「共闘」

  5. 5

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  1. 6

    国分太一問題で日テレの「城島&松岡に謝罪」に関係者が抱いた“違和感”

  2. 7

    今度は横山裕が全治2カ月のケガ…元TOKIO松岡昌宏も指摘「テレビ局こそコンプラ違反の温床」という闇の深度

  3. 8

    国分太一“追放”騒動…日テレが一転して平謝りのウラを読む

  4. 9

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  5. 10

    大谷翔平のWBC二刀流実現は絶望的か…侍J首脳陣が恐れる過保護なドジャースからの「ホットライン」