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田中幾太郎ジャーナリスト

1958年、東京都生まれ。「週刊現代」記者を経てフリー。医療問題企業経営などにつ いて月刊誌や日刊ゲンダイに執筆。著書に「慶應幼稚舎の秘密」(ベスト新書)、 「慶應三田会の人脈と実力」(宝島新書)「三菱財閥 最強の秘密」(同)など。 日刊ゲンダイDIGITALで連載「名門校のトリビア」を書籍化した「名門校の真実」が好評発売中。

「栄冠は君に輝く」作詞の加賀大介と松井秀喜の意外な縁

公開日: 更新日:

■今も甲子園で歌い継がれ高校球児の胸を熱くする

 球児たちの心を打ち続け、今も甲子園で歌い継がれる同曲。こうした詞を書き上げることができたのは、加賀がかつて野球少年だったからだ。高等小学校を卒業後、地元の小松製作所に就職。職業高校に通うかたわら、野球チームに入り、白球を追う日々を送っていた。ところが、その愛する野球で大きな怪我を負い、骨髄炎を発症。切断を余儀なくされ、右足のひざから下を失った。16歳の時だった。

 この加賀と不思議な縁で結ばれているのは巨人ヤンキースで活躍した松井秀喜。同じ石川県の根上町の出身。松井が通った浜小学校の正門前に、加賀の自宅があった。ただ、加賀と松井が直接会ったことはない。松井が生まれる前年の1973年、加賀は胃がんのため、58歳の若さで亡くなったからだ。

 夫の代わりというわけではないが、道子夫人は松井と何度も会っている。最初は1992年夏。松井は星稜高校の選手として甲子園に出場。会ったのは5打席連続敬遠を受けた直後だった。悔しがる表情は一切見せず、18歳とは思えないほど、平静さを保っていたという。プロ入りする際も、道子夫人は空港まで見送りに駆けつけた。

 道子夫人は高校野球の開会式で古関裕而とも会っている。「いい歌詞ですね」と言われた。古関は晩年まで毎年夏にテレビから流れる「栄冠は君に輝く」を楽しみにしていたという。

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