M-1の思い出 相方が「ツッコまなくていいよ」と言い出した

公開日: 更新日:

 内間です。つくづく、人生って嫌な状況になっても、意外とそれが良かった場合があると思います。

 今までいろいろありましたが、印象深いのが2010年のM―1グランプリです。それまでずっとコントばかりやっていてキングオブコント優勝を目指していました。しかし準決勝で敗退。これに懸けていたのに。

 それでやむなく苦手だと思っていた漫才のM―1グランプリに挑戦すると準優勝したのです。不思議ですね。それに「間」を使ったネタも嫌な状況から生まれました。もともと僕は、ダウンタウンの浜田さんみたいなキレキレのツッコミを目指していました。なので舞台では関西魂の沖縄なまりで勢いよく「なんでよー!」とツッコむ。自分でも違和感はあったのですが、ツッコミとはこれだ! と信じていました。

 当然、周りも違和感を覚えており、舞台で相方がボケてウケても、僕のツッコミでスベるというブレーキ的存在。その状況に相方は我慢の限界だったのでしょう。突然、舞台の本番中に、相方が僕の肩を両手で抱き寄せ、「もうツッコまなくていいよ。居酒屋にいる時の内間でいてくれ」。何を言ってるんだ……。でも、僕も限界だ。試してみよう。ネタ再開。相方ボケる。そして僕が、「………そうなんですか?」(会場爆笑)。嫌な状況にチャンスが潜んでるかもしれません。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「マラソン」と「大腸がん」に関連あり? ランナー100人への調査結果が全米で大きな波紋

  2. 2

    巨人FA捕手・甲斐拓也の“存在価値”はますます減少…同僚岸田が侍J選出でジリ貧状態

  3. 3

    高市総裁「首相指名」に漂う不安…自民党内は“厭戦ムード”も燻る火種、飛び交う「怪文書」の中身

  4. 4

    秋季関東大会で横浜高と再戦浮上、27連勝を止めた「今春の1勝」は半年を経てどう作用するか

  5. 5

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  1. 6

    高市自民、公明からの三行半で早くも本性露呈…「やられたら秒でやり返す」「イキらなきゃ負け」のオラオラ体質

  2. 7

    出来たとしても高市政権は短命…誰も見通せない激動政局の行方を徹底分析(前編)

  3. 8

    佐川宣寿元理財局長のメール開示「遺族と話し合う」…森友文書で加藤財務大臣が明言

  4. 9

    進次郎氏落選もダメージなし? 妻・滝川クリステルが目指した「幸せ家庭生活」と耳にしていた夫の実力

  5. 10

    侍J井端監督 強化試合メンバー発表の裏に「3つの深謀遠慮」…巨人・岡本和真が当選のまさか