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二田一比古ジャーナリスト

福岡県出身。大学卒業後、「微笑」(祥伝社)の記者に。その後、「Emma」「週刊文春」(ともに文芸春秋)をはじめ、多くの週刊誌、スポーツ新聞で芸能分野を中心に幅広く取材、執筆を続ける。フリー転身後はコメンテーターとしても活躍。

“ジュエリーデザイナー”は芸能人にとって格好の副業だった

公開日: 更新日:

 ある歌手のお見立て会をルポするために小売店の社長と大阪に同行取材した。新幹線の中から驚くことがあった。スーツを着た社長が持っていたのは学生が使うような大きなスポーツバッグ。

「あれ、ジュエリーは郵送?」と聞くと驚きの返答が返ってきた。

「余計な経費はできるだけかけない。社員はひとりだけ先に一部の商品を持って行っています。後は現地のバイト。バッグの中には展示用のジュエリーが入っています」

 アタッシェケースにでも入れて来るかと思いきゃ、大型のスポーツバッグ。しかも汚れている。

「このバッグにジュエリーが入っているとは誰も思わないでしょう。汗臭い運動着と道具ぐらいとしか思わない。棚にバッグを置いたままトイレに立っても寝込んでも、バッグを盗む置引の被害に遭うことはない」

 生活の知恵ならぬ宝石商の知恵。たくさん貴金属が入ったスポーツバッグはずっしりと重かった。直接、取材とは関係ない話を知ることもこの仕事の面白さである。

「お見立て会」会場のホテルの宴会場では、入り口横のテーブルに飲み物とクッキーなどのお菓子が用意されている。時間前から続々とやってくる婦人たちは、まるでディナーショーに行くように着飾った人が多い。

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