著者のコラム一覧
井筒和幸映画監督

1952年12月13日、奈良県出身。県立奈良高校在学中から映画製作を始める。75年にピンク映画で監督デビューを果たし、「岸和田少年愚連隊」(96年)と「パッチギ!」(04年)では「ブルーリボン最優秀作品賞」を受賞。歯に衣着せぬ物言いがバラエティ番組でも人気を博し、現在は週刊誌やラジオでご意見番としても活躍中。

今の政治家や元電通の理事は映画ネタにもならない金欲だけのチンピラだ

公開日: 更新日:

 何回も書いたが、国葬などあってはならない。長期権力の座についてただけで、国税を使う理由にはならんぞ。何十億使う気だ。何が要人接待費6億だ。国民の過半数が反対だ。国民をナメきっている。麻生の言いなりになってる岸田もほんとに腰抜けだ。党のチンピラ政治屋が旧教会と何をしてたか調査したと言いながら、一番関わりが深かったはずの当人、アベの調査はしていない。故人なので把握できないと逃げたのだ。誰より疑念を持たれてる当人を調べないでどうすんだ。浅ましい権力者、政治屋どもよ、そのうち国民の審判を食らうがいい。きっと食らうだろう。

 映画に出てくる“悪党”は巷の憂さを忘れさせてくれる。映画が楽しいか退屈かは「悪」をどう描くかで決まる。その悪党のツラの厚さ、隠れた性格、悪に手を染めた過去やこれからどうしたいかが分かる映画が一番面白い。「ダーティハリー」(1972年)の悪党はかなり狂っていて、若い女や黒人少年を殺し、少女も誘拐して身代金を要求し、結局は少女も殺された。何度、死刑にしても足りないくらいの悪漢をアンディ・ロビンソンという個性派が主演のイーストウッドを食わんばかりに演じた。悪党はベトナム戦争の帰還兵だとは口では語らないが、いかにもな感じを熱演した。おかげでハリーの方が有名になった。先日、見直したら、あの無表情なハリーが一度だけ笑う瞬間を見つけてうれしかった。冒頭で、黒人の強盗にマグナム銃を向けてニカッとする。それがどうしたのと言われそうだが、無粋なハリーの人間らしさがやっと発見できたからだ。

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高画質は必要ない? 民放各社が撤退検討と報じられた「BS4K」はなぜ失敗したのですか?

  2. 2

    「二股不倫」永野芽郁の“第3の男”か? 坂口健太郎の業界評…さらに「別の男」が出てくる可能性は

  3. 3

    気温50度の灼熱キャンプなのに「寒い」…中村武志さんは「死ぬかもしれん」と言った 

  4. 4

    U18日本代表がパナマ撃破で決勝進出!やっぱり横浜高はスゴかった

  5. 5

    坂口健太郎に永野芽郁との「過去の交際」発覚…“好感度俳優”イメージダウン避けられず

  1. 6

    大手家電量販店の創業家がトップに君臨する功罪…ビック、ノジマに続きヨドバシも下請法違反

  2. 7

    板野友美からますます遠ざかる“野球選手の良妻”イメージ…豪華自宅とセレブ妻ぶり猛烈アピール

  3. 8

    日本ハム・レイエスはどれだけ打っても「メジャー復帰絶望」のワケ

  4. 9

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  5. 10

    自民党総裁選の“本命”小泉進次郎氏に「不出馬説」が流れた背景