元デリヘル嬢まりてん直撃インタビュー「心をわしづかみにするデリヘル術」②
風俗エンゲル係数が50%超えたらお断りします
──失敗したイベントは?
「デリバリーの逆で『ピックアップヘルス』っていうのを考えたんです。お客さんを車で迎えに行って、ホテルに一緒に行くんですが、お客さんが新宿在住なのにわざわざ北千住とか指定してきて、移動時間がサービス時間以上かかって無理って早々にやめました(笑)」
──デリヘル店をやってて楽しかったことは?
「楽しい記憶はあまり。経営はうまくいってたけど自分のメンタル的にはダメでしたね。女の子が50人弱在籍していたんですが、病んじゃうと心配して家まで行ったりして、自分も病みそうになったり。今はそれは本人にとっていいこととも言えないと思うようになりましたけど」
──病んでしまう女の子とは?
「風俗嬢という職業に酔っていて『彼でもない人とエロいことをしている』って悲劇のヒロインになってしまうとどんどん暗い気持ちになってしまいますね。逆にお仕事と割り切ってやっている人は病まない。ホストにハマっている人もいますが、ホストを経由して、アイドルやテーマパークにハマっている人も多いです。『人は裏切るけどアイドルやキャラクターは裏切らない』みたいな感じで。お店としてはそういう“推し活”のほうが安心ですが」
──ホスト沼ではないが「デリヘル沼」にハマる男性客はいないのか?
「お客さんが振り返ったときにいい思い出になれることを目指しているので、逆にお金を使いすぎアラートが鳴ったらこちらからストップします。お客さんのだいたいの年収や家族構成も把握しています。風俗エンゲル係数が50%を超えてくるとアラートが出ますね。食費を削り始める、服に無頓着になる、友達を削りはじめたときは要注意。お金だけ奪って、無駄遣いしたなと思わせない。規定メニューの料金以上はいただかないので、お客さんも本気にならない。そもそも私が『シャンパン入れて』とか言えなくて。お客さんに課金させるのが苦手なんですよね」