自宅で亡くなる割合は?

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 日本人の54%が自宅で最期を迎えたい。しかしその希望をかなえているのはわずか12.8%。実に79.6%の人が医療機関で死を迎えています(人口動態調査=2012年)。
 健康長寿ともてはやされている長野県ですら、自宅率は13.2%に過ぎません。住み慣れた我が家で亡くなることがいかに難しいかを、数字が物語っています。

 ところが自宅率には、実は大きな地域差があるのです。都道府県で見てみましょう。

 自宅率が高い地域は東京周辺と関西です。トップが兵庫県(16.6)、次いで東京都(16.4)、奈良県(16.3)、神奈川県(15.4)、滋賀県(同)、大阪府(15.1)、千葉県(14.9)、1つおいて京都府(14.3)の順になっています。

 一方、九州と北海道は軒並み低い数字を示しています。最下位は大分県(8.6)、次いで佐賀県(8.7)、北海道(8.8)、福岡県(8.9)、鹿児島県(9.0)、宮崎県(同)、長崎県(9.1)、熊本県(9.6)の順。

 また市部と郡部(都会と田舎)という大きなくくりで見ると、市部の方が自宅率が高くなっています(市部13.1、郡部10.9)。中でも神戸市(17.7)、東京23区(17.5)、大阪市(15.9)などが突出しています。札幌市や鹿児島市、福岡市でも軒並み11以上に達しています。つまり大都市ほど自宅で亡くなる割合が高まる傾向にあるのです(数字の単位は%)。

▽長浜バイオ大学・永田宏教授(医療情報学)

【連載】健康医療データの読み方

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