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 健康食品は大きく2つに分けられます。国が定めた基準を満たしているものと、そうでないものです。前者を「機能性食品」(保健機能食品)と呼んでいます。後者は、自称・健康食品ということになります。

「機能性」とは栄養学の言葉で、生活習慣病などを予防する働きを指します。つまり、機能性食品とは「生活習慣病予防食品」と言い直すことができるのです。予防効果としては、血圧を安定させる、血糖値の上昇を抑える、コレステロールを下げるなどが代表的です。整腸作用や、アレルギー症状の軽減などもあります。その効果がどれほど確からしいかで、機能性食品はさらに3つのカテゴリーに分類されています。特定保健用食品(トクホ)、栄養機能食品、そして今年から導入された機能性表示食品の3つです。

 トクホに認定されるためには、臨床試験を実施し、その有効性と安全性を証明する必要があります。栄養機能食品は、現代社会で不足しがちなビタミンやミネラルを補給するための食品、つまりサプリメントのことです。国が定めた規格に沿っていれば、各社の判断で名称を使うことができます。

 では機能性表示食品はというと、トクホの基準を下げたような位置づけになります。臨床試験の必要はなく、比較的簡単に申請できるというもので、市場の活性化が期待されています。

長浜バイオ大学・永田宏教授(医療情報学)

【連載】健康医療データの読み方

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