耳掃除はどれくらいの頻度ですべきか

公開日: 更新日:

 毎日の耳掃除が習慣となっている人もいるでしょうが、はたして正しい行為なのでしょうか? JCHO東京新宿メディカルセンター耳鼻咽喉科の石井正則先生に聞きました。

「耳掃除を頻繁にするのは、日本人の悪しき習慣です。そもそも耳アカは自然と体外に排出されるものなので、一生懸命掃除をする必要などありません」

 耳の内壁の表面は、鼓膜から耳の外に向かって大陸プレートのように常に移動しているといいます。それが耳の入り口付近(うぶ毛が生えているところ)で耳垢(じこう)腺からの分泌物と混ざり、耳アカとして剥がれ落ちます。湿っぽい耳アカの場合は剥がれ落ちず、そこにへばりつくこともあります。

「だから、耳掃除は耳の入り口付近、1センチの深さのところまでを拭えば十分。それ以上、奥まで触ろうとすると、耳アカを奥へ奥へと押し込んでしまうことになります」

 耳アカが鼓膜のあたりで押し固められ、聞こえが悪くなって来院する人は珍しくありません。また、耳の中の皮膚は非常に薄く、ちょっとした刺激で傷がつき、炎症を起こすことも。耳掃除を頻繁にする人が、耳の痛みを訴える例も後を絶たないそうです。

「どうしても耳掃除をしたければ、3、4週間に1回くらいに控えること。それも入り口付近を綿棒で優しく拭うだけ。ゴリゴリこするのは厳禁です」

 ちなみに、耳アカの成分には虫よけ効果があるとのこと。キレイ好きもほどほどに!

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    名球会入り条件「200勝投手」は絶滅危機…巨人・田中将大でもプロ19年で四苦八苦

  2. 2

    永野芽郁に貼られた「悪女」のレッテル…共演者キラー超えて、今後は“共演NG”続出不可避

  3. 3

    落合監督は投手起用に一切ノータッチ。全面的に任せられたオレはやりがいと緊張感があった

  4. 4

    07年日本S、落合監督とオレが完全試合継続中の山井を八回で降板させた本当の理由(上)

  5. 5

    巨人キャベッジが“舐めプ”から一転…阿部監督ブチギレで襟を正した本当の理由

  1. 6

    今思えばあの時から…落合博満さんが“秘密主義”になったワケ

  2. 7

    巨人・田中将大が好投しても勝てないワケ…“天敵”がズバリ指摘「全然悪くない。ただ…」

  3. 8

    高市早苗氏が必死のイメチェン!「裏金議員隠し」と「ほんわかメーク」で打倒進次郎氏にメラメラ

  4. 9

    世界陸上「前髪あり」今田美桜にファンがうなる 「中森明菜の若かりし頃を彷彿」の相似性

  5. 10

    三角関係報道で蘇った坂口健太郎の"超マメ男"ぶり 永野芽郁を虜…高畑充希の誕生日に手渡した大きな花束