著者のコラム一覧
シェリー めぐみジャーナリスト、ミレニアル・Z世代評論家

NY在住33年。のべ2,000人以上のアメリカの若者を取材。 彼らとの対話から得たフレッシュな情報と、長年のアメリカ生活で培った深いインサイトをもとに、変貌する米国社会を伝える。 専門分野はダイバーシティ&人種問題、米国政治、若者文化。 ラジオのレギュラー番組やテレビ出演、紙・ネット媒体への寄稿多数。 アメリカのダイバーシティ事情の講演を通じ、日本における課題についても発信している。 オフィシャルサイト:https://genz-nyc.com

米で激増する「ドラッグ過剰摂取死」が臓器移植に貢献

公開日: 更新日:

 アメリカではここ数年、薬物過剰摂取で死亡するケースが激増しています。ところがそのおかげで、「臓器移植を待つ患者が恩恵を受けている」というニュースが驚きをもって迎えられています。

 ヘロインなどのドラッグ過剰摂取で死亡した人は年間約4万7000人(2014年CDC=米国疾病対策センター=発表)。2000年以降、2倍に増えています。

 中でも、以前お伝えしたことのある強い鎮痛処方薬「オピオイド系」(アヘン系)で死亡した人は3倍の約2万9000人となり、全体の6割以上を占めるまでになりました。

 一方、過去5年間に薬物過剰摂取で死亡した臓器提供者は、1.5倍となり、臓器提供者全体からみると、11人に1人が薬物過剰摂取で亡くなった人になります。その結果、臓器提供全体の数も去年より5%増えたといいます。

 ただ、薬物使用によって死亡した患者の臓器移植にはリスクがつきまといます。特にヘロイン中毒患者は注射針からHIVやC型肝炎に感染していたり、長年の薬物使用で臓器が弱っているケースもあるからです。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希に向けられる“疑いの目”…逃げ癖ついたロッテ時代はチーム内で信頼されず

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    備蓄米報道でも連日登場…スーパー「アキダイ」はなぜテレビ局から重宝される?

  4. 4

    上白石萌音・萌歌姉妹が鹿児島から上京して高校受験した実践学園の偏差値 大学はそれぞれ別へ

  5. 5

    “名門小学校”から渋幕に進んだ秀才・田中圭が東大受験をしなかったワケ 教育熱心な母の影響

  1. 6

    大阪万博“唯一の目玉”水上ショーもはや再開不能…レジオネラ菌が指針値の20倍から約50倍に!

  2. 7

    今秋ドラフト候補が女子中学生への性犯罪容疑で逮捕…プロ、アマ球界への小さくない波紋

  3. 8

    星野源「ガッキーとの夜の幸せタイム」告白で注目される“デマ騒動”&体調不良説との「因果関係」

  4. 9

    女子学院から東大文Ⅲに進んだ膳場貴子が“進振り”で医学部を目指したナゾ

  5. 10

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも