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シェリー めぐみジャーナリスト、ミレニアル・Z世代評論家

NY在住33年。のべ2,000人以上のアメリカの若者を取材。 彼らとの対話から得たフレッシュな情報と、長年のアメリカ生活で培った深いインサイトをもとに、変貌する米国社会を伝える。 専門分野はダイバーシティ&人種問題、米国政治、若者文化。 ラジオのレギュラー番組やテレビ出演、紙・ネット媒体への寄稿多数。 アメリカのダイバーシティ事情の講演を通じ、日本における課題についても発信している。 オフィシャルサイト:https://genz-nyc.com

米国で死者続出…ヘロインの1万倍“象用の麻薬”流行の恐怖

公開日: 更新日:

 以前もお伝えしたように、全米でヘロインとオピオイド系麻薬の過剰摂取による死亡事故は増え続け、2010~14年の5年間で3倍に増加。1日平均79人もの人が亡くなっています。

 その多くは、最初、手術後などの痛み止めとして医師に処方された鎮痛剤の依存症となり、処方が受けられなくなった後、より安価で強いヘロインに走るといわれています。そして彼らを次に待っているのが合成オピオイドのフェンタニルとカフェンタニル(Carfentanil)です。

 フェンタニルはモルヒネの50倍から100倍もの強さを持つ鎮痛剤で、ヘロインやオピオイドに耐性ができた人が次に手を出していると考えられている麻薬です。

 さらに恐ろしいのがカフェンタニルで、ヘロインの5000倍から1万倍もの強さを持っているといわれています。通常は象などの大型動物のトランキライザーとして使用され、人間にとっては素手で触るだけで危険な毒物です。

 どちらもヘロインに耐性がある人でさえ、ほんの微量で過剰摂取を起こすほどの強さで、昨今の死亡事故の原因の多くを占めています。アメリカでは製剤されていないため、メキシコのドラッグ・カルテルなどにより違法に持ち込まれています。

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