渡部又兵衛さん 膝下切断の告知に思わず「舞台立てます?」

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 その瞬間、私が発した言葉は「舞台立てます?」でした。そしたら医師が「一番義足を付けやすいところで切るから大丈夫」と言うので、「じゃ、いいか」とすぐに納得しました。でもね、後日談ですけど、義足を作ってくれた人は「あと1センチ短くしてくれたほうが良かった」と言ってました(笑い)。

 その後も3回低温やけどを経験したので、こたつもファンヒーターも湯たんぽも全部捨てました。動脈硬化が進むと、やけどしやすくなるようです。

 左足の手術後、このままいけば右足も失うことになるかもしれないと、血管バイパス手術の名医である旭川医大病院の笹嶋唯博先生(現在は江戸川病院血管病センター長)を紹介されました。診てもらったときは、すでに右足先の毛細血管がない状態。指先に血が通っていませんでした。手術は5~6時間かかって成功し、「もっと早く先生のことを知っていたら、左足も切らずに済んだのに」と正直、思いました。

 そして、06年にそんなこんなを書いた本「お笑い芸人 糖尿病と二人連れ」を出版したんです。それを偶然、図書館で読んだというのが25年前に別れた女性で、現在の妻なんです。ドラマチックでしょう? 本の中で「足を失ったことよりも彼女を失ったことのほうが悲しい」と書いたのを読んで、4年前に舞台を見に来てくれたんです。すぐにお付き合いが始まりました。

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