【スポーツ選手の傷害】同愛記念病院・整形外科(東京都墨田区)

公開日: 更新日:

「体が大きく厚みがあるため、関節鏡の操作がしやすいように患者さんの体の位置を変えたり、関節内までの距離があるので手術時間も通常よりかかります。麻酔も通常より長い針を使い
技術を要します。また、麻酔薬は脂肪に溶ける性質があることから普通の人より覚めにくい。抗生物質の投与も体表面積で補正し、大体5割増しです」

 車イスも通常のものでは体が入らないため力士用の特注品を用意。ベッドはさすがにキングサイズとはいかないので、台を追加するなどで長さを調節している。

■小さい切開でも済む関節鏡下手術なら翌日からリハビリが開始できる

 ちなみにプロ野球チームとのつながりは、86年に土屋院長が多くのプロ野球選手に肘の靱帯再建術を行っていた故フランク・ジョーブ博士のもとへ見学のため渡米したのがきっかけ。当時の日本ハムの選手がたまたまジョーブ博士の治療を受けていて、同伴していたゼネラルマネジャーと土屋院長が知り合った関係でチームドクターを依頼されたという。

「当科では関節疾患で手術が必要なものは、ほとんど関節鏡下手術で行っています。関節の周囲に1センチ程度の小切開を2~3カ所おき、内視鏡の一種の関節鏡を挿入して行う手術です。特にスポーツ選手なら、早期復帰しないと選手生命に関わります。小さい切開で済む関節鏡下手術なら、翌日からリハビリが開始できます」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  2. 2

    35年前の大阪花博の巨大な塔&中国庭園は廃墟同然…「鶴見緑地」を歩いて考えたレガシーのあり方

  3. 3

    高市内閣の閣僚にスキャンダル連鎖の予兆…支持率絶好調ロケットスタートも不穏な空気

  4. 4

    葵わかなが卒業した日本女子体育大付属二階堂高校の凄さ 3人も“朝ドラヒロイン”を輩出

  5. 5

    大谷翔平の来春WBC「二刀流封印」に現実味…ドジャース首脳陣が危機感募らすワールドシリーズの深刻疲労

  1. 6

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  2. 7

    隠し子の養育費をケチって訴えられたドミニカ産の大物種馬

  3. 8

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  4. 9

    高市早苗「飲みィのやりィのやりまくり…」 自伝でブチまけていた“肉食”の衝撃!

  5. 10

    維新・藤田共同代表にも「政治とカネ」問題が直撃! 公設秘書への公金2000万円還流疑惑