ジョギングも一因 かかと痛“難治例”の最新治療事情

公開日: 更新日:

「ところが強い痛みを感じて病院を受診してきた患者さんでは、足底腱膜の瘢痕化が進んだ難治例が少なくありません。そうなると保存治療では痛みが消えにくい。MRIの結果を見て、次の段階の治療である『体外衝撃波』を検討します」

 体外衝撃波はドイツ発の治療で、足底腱膜炎に対し国内で行われるようになったのは2008年以降。腱膜が痛む箇所へ衝撃波を当て、厚く硬くなった部分を改善する。神経伝達物質の減少や正常細胞の刺激で、滞っていた損傷部分の修復が再開される。

 1回に当てるのは2000~3000発。1カ月に1回、3カ月間に計3回(1クール)。最初は弱く、徐々に強く当てていく。保険適用だ。

■8割に有効

「『麻酔をかけて強く当てた方がいい』『低く数回当てる方がいい』など国によってやり方は違います。経験上、私は強く何回も当てればいい、とは考えていません」

 効果が出てくるのは、ゆっくりだ。早い人で1カ月後、平均的には2カ月後あたりから効果を実感する。1クール実施後、1年後に8割くらいが「痛みが半減以下になった」と回答する。なお、治療中はかかとに圧がよりかかるスポーツはしないのが望ましい。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    新生阿部巨人は早くも道険し…「疑問残る」コーチ人事にOBが痛烈批判

  2. 2

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  3. 3

    阪神「次の二軍監督」候補に挙がる2人の大物OB…人選の大前提は“藤川野球”にマッチすること

  4. 4

    阪神・大山を“逆シリーズ男”にしたソフトバンクの秘策…開幕前から丸裸、ようやく初安打・初打点

  5. 5

    巨人桑田二軍監督の“排除”に「原前監督が動いた説」浮上…事実上のクビは必然だった

  1. 6

    創価学会OB長井秀和氏が明かす芸能人チーム「芸術部」の正体…政界、芸能界で蠢く売れっ子たち

  2. 7

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  3. 8

    大谷翔平の来春WBC「二刀流封印」に現実味…ドジャース首脳陣が危機感募らすワールドシリーズの深刻疲労

  4. 9

    大死闘のワールドシリーズにかすむ日本シリーズ「見る気しない」の声続出…日米頂上決戦めぐる彼我の差

  5. 10

    ソフトB柳田悠岐が明かす阪神・佐藤輝明の“最大の武器”…「自分より全然上ですよ」