荒井daze善正さん語る EBウイルスの恐怖とドナーへの感謝

公開日: 更新日:

 でも、移植には骨髄の型が合うドナーが必要です。最も適合率が高いといわれる兄弟がボクの場合は不一致でした。全国30万人のドナー登録者の中に14人の適合者がいましたが、病気や仕事や家族の反対などドナー登録時から環境が変わっていて、結局、一人も提供者はいませんでした。

 適合者が出てくるまで、そこから半年かかりました。その間、とんでもなくきつい抗がん剤治療が4回行われました。そうしながらでも病気の進行を抑えてドナーを待つしかなかったのです。

 そして、やっと見つかったのが関東在住の50歳の女性でした。ボクはその人に命を救われたんです。骨髄移植は強い抗がん剤免疫力をゼロにして、1万5000ミリシーベルトというとんでもない量の放射線をかけて、完全に骨髄で血を作れない状態にしてから行われました。移植後もすぐに血は作られないので3日に1度は輸血です。2週間ほどすると移植された骨髄が血を作り始めるのですが、凄い高熱が出て体が闘うんです。けいれんしたり、記憶が飛んだりしながら1カ月が過ぎた頃、だんだん落ち着いていきました。おかげさまで、ボクの血液型はA型からO型になりまして、血液型占いを見るところが変わっちゃいました(笑い)。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高画質は必要ない? 民放各社が撤退検討と報じられた「BS4K」はなぜ失敗したのですか?

  2. 2

    大手家電量販店の創業家がトップに君臨する功罪…ビック、ノジマに続きヨドバシも下請法違反

  3. 3

    落合監督は投手起用に一切ノータッチ。全面的に任せられたオレはやりがいと緊張感があった

  4. 4

    自民党総裁選の“本命”小泉進次郎氏に「不出馬説」が流れた背景

  5. 5

    「二股不倫」永野芽郁の“第3の男”か? 坂口健太郎の業界評…さらに「別の男」が出てくる可能性は

  1. 6

    今思えばあの時から…落合博満さんが“秘密主義”になったワケ

  2. 7

    世界陸上「前髪あり」今田美桜にファンがうなる 「中森明菜の若かりし頃を彷彿」の相似性

  3. 8

    三谷幸喜がスポーツ強豪校だった世田谷学園を選んだワケ 4年前に理系コースを新設した進学校

  4. 9

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  5. 10

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋