3歳で脳性麻痺 ヴァイオリニスト式町水晶さん明かす“心の闇”

公開日: 更新日:

 バイオリンも初めは指先にうまく力を入れられなかった。でも、5歳の時に葉加瀬太郎さんの演奏を見て、「あんなカッコいいバイオリニストになりたい!」と思って猛練習したんです。

 今のボクは純粋に人の役に立つコンサートがしたいと思っていますが、そんな純粋な心境になれたのはここ数年のことです。それまでは「健常者に負けたくない。障害を持っていても弱くないんだ」という“好戦的”な思いが原動力でした。

 特別支援学級のある小学校に通っていた頃は、通常学級の子にからかわれても、クラスメートと助け合って比較的平和でした。

 でも、5年生から通常学級に編入すると、授業や生活スピードの速さからコンプレックスが芽生え、6年生は一番つらい時期でした。いじめの集中攻撃を受けたのです。

 男子からは暴力、女子からはネットでの集団陰口……。心が深く傷つきました。さらに追い打ちをかけるように、医師から「失明の可能性がある」と宣告され、もう人生最悪です。初めて世の中から逃げ出したいと思いました。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    新生阿部巨人は早くも道険し…「疑問残る」コーチ人事にOBが痛烈批判

  2. 2

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  3. 3

    阪神「次の二軍監督」候補に挙がる2人の大物OB…人選の大前提は“藤川野球”にマッチすること

  4. 4

    阪神・大山を“逆シリーズ男”にしたソフトバンクの秘策…開幕前から丸裸、ようやく初安打・初打点

  5. 5

    巨人桑田二軍監督の“排除”に「原前監督が動いた説」浮上…事実上のクビは必然だった

  1. 6

    創価学会OB長井秀和氏が明かす芸能人チーム「芸術部」の正体…政界、芸能界で蠢く売れっ子たち

  2. 7

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  3. 8

    大谷翔平の来春WBC「二刀流封印」に現実味…ドジャース首脳陣が危機感募らすワールドシリーズの深刻疲労

  4. 9

    大死闘のワールドシリーズにかすむ日本シリーズ「見る気しない」の声続出…日米頂上決戦めぐる彼我の差

  5. 10

    ソフトB柳田悠岐が明かす阪神・佐藤輝明の“最大の武器”…「自分より全然上ですよ」