全盲ドラマー佐藤尋宣さん 網膜色素変性症との38年を語る

公開日: 更新日:

 結局、墨字入試ができた別の高校に入学し、2年生からは本格的に点字を学ぶため、視覚支援学校に転校しました。

 まったく見えなくなったのは、1浪して大学に受かった後でした。ふと気づいたら友達の表情が見えていなかったんです。いつか見えなくなるとは聞かされていましたが、「もう来たか」と思いました。でも、落ち込んだのは3日ぐらいかな(笑い)。

 わが家は友達のたまり場で、当たり前のように誰かがいました。彼らは平気で「これ、俺のだから食うなよ。名前書いといたから」と言って、お菓子を置いていったりするんです。こっちは「いや、(書いても)見えねぇし」ってなるんですけどね(笑い)。

■理不尽なことも「ネタになる」と考えれば面白い

 そんな環境だったので、人生を悲観することなく青春を謳歌し、10年前には結婚もできましたし、今3歳になる子供もいます。見えなくなって“これが大変”ってことはあんまりないですね。

 いや、いろいろあるんですけど「周りにこれだけたくさんの人がいるんだから、誰かが助けてくれるだろう」と思っています。いろんな人を渡っていく人生、こんな生き方もアリなんじゃないかなと。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    北島三郎(3)「北島ファミリー」の長女・原田悠里が語る御大

  2. 2

    豊昇龍が長期離脱で大の里までピンチ! “ひとり横綱”の重圧で「共倒れ」にならないか

  3. 3

    菊池風磨はジャニー喜多川氏の“推薦”もあって慶大総合政策学部に進学 仕事の合間に1日10時間の猛勉強

  4. 4

    北島三郎(2)2018年に次男が急逝「息子だけど、音楽の、とても良い仲間でもあった」

  5. 5

    SNSで大バズリ! 高市首相の「激ヤバ発言動画」発掘がブームに…中には悪質な切り取りも

  1. 6

    『ヘイ・ブルドッグ』ポールの見事なアドリブに感じるコーラスグループのすごみ

  2. 7

    有望高校球児の進路事情に異変! 青学大は「ドラフト指名と同等の価値」「明大より上」とプロスカウト

  3. 8

    KDDIが楽天モバイルへの「ローミング」終了でライバルの“品質低下”を狙い撃つ

  4. 9

    新庄日本ハム舵切り「2位シフト」 騙し騙し起用の万波中正をついに登録抹消

  5. 10

    東京・銀座、KK線再生で誕生、東京スカイコリドーは高さ8.5メートル天空の遊歩道