体内では毎日無数のがんが出来るのに健康でいられる理由

公開日: 更新日:

 免疫には、「免疫寛容」という仕組みが備わっている。免疫が自身の細胞を攻撃しないためだ。獲得免疫であるT細胞は、胸腺というところでつくられる。そこでは自分自身を異物として認識するT細胞受容体(TCR)を持つT細胞を取り除く。そうすることで自己免疫疾患を起こさないようにしている。国際医療福祉大学病院内科学の一石英一郎教授が言う。

がん細胞が生まれると、まず自然免疫が攻撃します。NK細胞がサイトカインを浴びせたり、マクロファージが貪食したりします。そしてがん細胞に免疫応答を引き出します。そのことで獲得免疫ががん細胞の存在を認識して、さらに強力な攻撃を仕掛けるのです」

 このとき最も重要な働きをするのが自然免疫のひとつである樹状細胞だ。獲得免疫全体の司令塔的な役割を果たすこの細胞は、がん抗原を認識すると活性化して、免疫に関わる他の細胞たちにその抗原を示すことでがん細胞の存在を通報する。攻撃力のあるT細胞のうちヘルパーT細胞はがん抗原を認識すると、キラーT細胞という殺し屋が活性化され、Fasリガンドなどの細胞障害性物質でがん細胞を攻撃する。一方、ヘルパーT細胞はB細胞に指示してがん抗原に対するがん抗体をつくらせ、これを特異的に結合させてがん細胞を除去する。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    北島三郎(3)「北島ファミリー」の長女・原田悠里が語る御大

  2. 2

    豊昇龍が長期離脱で大の里までピンチ! “ひとり横綱”の重圧で「共倒れ」にならないか

  3. 3

    菊池風磨はジャニー喜多川氏の“推薦”もあって慶大総合政策学部に進学 仕事の合間に1日10時間の猛勉強

  4. 4

    北島三郎(2)2018年に次男が急逝「息子だけど、音楽の、とても良い仲間でもあった」

  5. 5

    SNSで大バズリ! 高市首相の「激ヤバ発言動画」発掘がブームに…中には悪質な切り取りも

  1. 6

    『ヘイ・ブルドッグ』ポールの見事なアドリブに感じるコーラスグループのすごみ

  2. 7

    有望高校球児の進路事情に異変! 青学大は「ドラフト指名と同等の価値」「明大より上」とプロスカウト

  3. 8

    KDDIが楽天モバイルへの「ローミング」終了でライバルの“品質低下”を狙い撃つ

  4. 9

    新庄日本ハム舵切り「2位シフト」 騙し騙し起用の万波中正をついに登録抹消

  5. 10

    東京・銀座、KK線再生で誕生、東京スカイコリドーは高さ8.5メートル天空の遊歩道