【甲状腺】昆布などの過剰摂取でホルモン産生は低下、弊害も

公開日: 更新日:

 のどぼとけの下にチョウが羽を広げたような形でついている甲状腺。海藻などの食べ物に含まれるヨウ素(ヨード)を材料にして「甲状腺ホルモン」をつくり、分泌、保存する体内最大の内分泌腺だ。

 甲状腺ホルモンは全身に作用する。新陳代謝を促す働きがあり、子供の成長や発育も促進する。つまり、全身のほとんどの細胞が甲状腺ホルモン受容体を持っている。結合の仕方も、体内ホルモンの多くを占める「ペプチドホルモン」と違う。東京都立多摩総合医療センター内分泌代謝内科の辻野元祥部長が言う。

「ペプチドホルモンは水溶性で細胞の表面(細胞膜)にある受容体と結合し、反応を起こします。一方、甲状腺ホルモンやステロイドホルモンは脂溶性なので簡単に細胞膜を通過することができ、核内にある受容体と結合します。それによって遺伝子が活性化され、特定のタンパク質(酵素)が生成されるのです」

 作用が全身に及ぶため、甲状腺疾患で甲状腺ホルモンの分泌が過剰になったり、不足したりすると、全身にさまざまな症状が表れる。分泌が過剰になる甲状腺機能亢進症の代表格がバセドー病。代謝が激しく高まるので、手足のふるえ、動悸、多汗、体重減少、下痢、高血糖などが起こる。特に眼球が飛び出してくるのが特徴的な症状だ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高画質は必要ない? 民放各社が撤退検討と報じられた「BS4K」はなぜ失敗したのですか?

  2. 2

    「二股不倫」永野芽郁の“第3の男”か? 坂口健太郎の業界評…さらに「別の男」が出てくる可能性は

  3. 3

    気温50度の灼熱キャンプなのに「寒い」…中村武志さんは「死ぬかもしれん」と言った 

  4. 4

    U18日本代表がパナマ撃破で決勝進出!やっぱり横浜高はスゴかった

  5. 5

    坂口健太郎に永野芽郁との「過去の交際」発覚…“好感度俳優”イメージダウン避けられず

  1. 6

    大手家電量販店の創業家がトップに君臨する功罪…ビック、ノジマに続きヨドバシも下請法違反

  2. 7

    板野友美からますます遠ざかる“野球選手の良妻”イメージ…豪華自宅とセレブ妻ぶり猛烈アピール

  3. 8

    日本ハム・レイエスはどれだけ打っても「メジャー復帰絶望」のワケ

  4. 9

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  5. 10

    自民党総裁選の“本命”小泉進次郎氏に「不出馬説」が流れた背景