風邪の原因はウイルスではない…に専門医が科学的に反論

公開日: 更新日:

 特に高齢者では風邪が重大病につながり、命取りになるケースもある。風邪の原因が科学的にはっきり確定されていない現状から、徳田医師は風邪であっても必要と判断されたら抗菌薬を出すことがある。

 以前も、こんなケースがあった。60歳代の女性で、風邪の後、咳が2カ月間続いていると訴える。喫煙歴あり。しかし、これまで何らかの呼吸器疾患は指摘されていなかったため、ほかの医療機関では「風邪です。抗菌剤は効きません」と告げられたという。
 
「胸部単純X線写真では異常は見出されませんでした。しかし、CTで肺気腫と軽症の間質性肺炎が見つかったのです。これが風邪が長引いていた原因でした。この女性は、昨年、一昨年と風邪を引いた時も、咳が長く続いていた。私は、風邪の患者さんには問診で過去の症状を聞き、『以前も咳が長く続いた』などと聞けば、抗菌薬を最初から短期間処方します。隠れた肺の基礎疾患があることが疑われるからです。彼女も最初から抗菌薬を服用していれば、2カ月間苦しむこともなかったでしょう」

 もしかして、と思ったら、担当医に過去の症状も訴え、判断を仰ぐべきだ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  2. 2

    (4)指揮官が密かに温める虎戦士「クビ切りリスト」…井上広大ら中堅どころ3人、ベテラン2人が対象か

  3. 3

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋

  4. 4

    広陵辞退騒動だけじゃない!「監督が子供を血だらけに」…熱戦の裏で飛び交った“怪文書”

  5. 5

    ドジャース大谷が佐々木朗希への「痛烈な皮肉」を体現…耳の痛い“フォア・ザ・チーム”の発言も

  1. 6

    今なら炎上だけじゃ収まらない…星野監督は正捕手・中村武志さんを日常的にボコボコに

  2. 7

    高市早苗氏は大焦り? コバホークこと小林鷹之氏が総裁選出馬に出馬意向で自民保守陣営は“分裂”不可避

  3. 8

    (3)阪神チーム改革のキモは「脱岡田」にあり…前監督との“暗闘”は就任直後に始まった

  4. 9

    (2)事実上の「全権監督」として年上コーチを捻じ伏せた…セVでも今オフコーチ陣の首筋は寒い

  5. 10

    巨人阿部監督はたった1年で崖っぷち…阪神と藤川監督にクビを飛ばされる3人の監督