風邪の原因はウイルスではない…に専門医が科学的に反論

公開日: 更新日:

 風邪を引いたら抗菌剤(抗生物質)が処方されていたのは、過去の話。現在は、「風邪の原因はウイルスで、抗菌薬は効かない」が定説だ。厚労相が2017年に出した抗菌薬の使用指針「抗微生物薬適正使用の手引き」で、「抗菌薬を使わないことを推奨」としたこともあり、風邪に抗菌薬が処方されることはぐっと減った。

 ところで、本当に「風邪の原因はウイルス」と言えるのだろうか? 疑問を抱き、過去に発表された国内外の論文を調べたのが、JCHO東京メディカルセンター呼吸器内科の徳田均医師だ。結果は意外なものだった。

「成人の感冒の原因をウイルスであると示す信頼度の高い研究は実は非常に少ない のです。気管支炎を含む風邪全体に話を広げても、ウイルスの検出頻度が高いとの報告はいくつかありますが、それらの研究では細菌についてはあまり調べられていません。一方、細菌が検出されるとの報告もあり、ウィルスと細菌をバランスよく研究することが必要ですが,そのような研究はほとんどありません。つまり成人においては、かぜの原因は実はあまりよく判っていない,というのが正しいのです」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    コメ増産から2カ月で一転、高市内閣の新農相が減産へ180度方針転換…生産者は大混乱

  2. 2

    沢口靖子「絶対零度」が月9ワースト目前の“戦犯”はフジテレビ? 二匹目のドジョウ狙うも大誤算

  3. 3

    “裸の王様”と化した三谷幸喜…フジテレビが社運を懸けたドラマが大コケ危機

  4. 4

    ソフトバンクは「一番得をした」…佐々木麟太郎の“損失見込み”を上回る好選定

  5. 5

    ヤクルトのドラフトは12球団ワースト…「余裕のなさ」ゆえに冒険せず、好素材を逃した気がする

  1. 6

    小泉“セクシー”防衛相からやっぱり「進次郎構文」が! 殺人兵器輸出が「平和国家の理念と整合」の意味不明

  2. 7

    阪神「次の二軍監督」候補に挙がる2人の大物OB…人選の大前提は“藤川野球”にマッチすること

  3. 8

    菅田将暉「もしがく」不発の元凶はフジテレビの“保守路線”…豪華キャスト&主題歌も昭和感ゼロで逆効果

  4. 9

    元TOKIO国分太一の「人権救済申し入れ」に見る日本テレビの“身勝手対応”

  5. 10

    “気分屋”渋野日向子の本音は「日本でプレーしたい」か…ギャラリーの温かさは日米で雲泥の差