著者のコラム一覧
中川恵一東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授

1960年生まれ。東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授。すべてのがんの診断と治療に精通するエキスパート。がん対策推進協議会委員も務めるほか、子供向けのがん教育にも力を入れる。「がんのひみつ」「切らずに治すがん治療」など著書多数。

私自身がんになって<4>膀胱がん再発を抑えるBCGはやらない

公開日: 更新日:

 ショックだったのは、膀胱がんの病理診断の報告書を見たときです。がんの深達度は、もっとも浅い「pTa」タイプでホッとしましたが、がん細胞の悪性度は1~3の真ん中の2。しかも、2の中でもハイグレード、つまり、「かなり悪性度が高く、タチの悪い」タイプだったのです。漠然と「1ならよいなあ」と思っていましたから、ハイグレードと分かったときはかなりショックでした。

 がんは、臓器の最も表面の上皮から発生して、外側に向かって広がっていきます。私は、「表在性がん」で、内視鏡切除ができたことは不幸中の幸いです。

 それでも、膀胱がんは、再発しやすいがんの代表といえます。私のようにハイグレードだと1年以内の再発率は24%、5年以内では46%に上ります。今後は長期間、定期的なフォローアップの受診が欠かせません。数カ月に1度、尿道から内視鏡を通して調べる膀胱内視鏡検査を受けなければならないと思うと、正直、気が重くなります。

 再発が起こると、今回と同じ内視鏡切除を行うことになります。

 再発するたびにこの治療を10回以上繰り返している方もいたりします。他のがんなら、完全切除すれば治療が完了することがありますが、筋層非浸潤性膀胱がんは、再発しては手術、再発しては手術を繰り返すのです。米国では、「最も医療費がかかるがん」といわれるほどです。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ前監督・吉井理人氏が佐々木朗希を語る「“返事もしなかった頃”から間違いなく成長しています」

  2. 2

    ロッテ前監督・吉井理人氏が大谷翔平を語る「アレを直せば、もっと良く、170kmくらい投げられる」

  3. 3

    矢沢永吉ライブは『永ちゃんコール』禁止で対策も…B'z『客の大熱唱』とも通じる“深刻な悩み”

  4. 4

    菊池風磨のカウコン演出に不満噴出 SNS解禁でSTARTO社の課題はタレントのメンタルケアに

  5. 5

    阿部監督のせい?巨人「マエケン取り失敗」の深層 その独善的な振舞いは筒抜けだった

  1. 6

    巨人ドラ1岡本和真 本塁打1本「小遣い1万円」に祖父母悲鳴

  2. 7

    「将軍 SHOGUN」シーズン2も撮影開始 2026年は柄本明、平岳大ら海外進出する日本人俳優に注目

  3. 8

    辰己涼介は楽天残留が濃厚 ソフトバンク東浜巨らFA行使“残り物”たちの気になる行方

  4. 9

    新大関・安青錦に追い風? 八角理事長が看破した横綱・大の里「左肩回復遅れ」

  5. 10

    ブルージェイズ岡本和真に「村上宗隆の2倍」の値段がついたカラクリ