認知症の人にも効果あり「歯科VR」のメリット&デメリット

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「仮想現実」「拡張現実」と訳される「VR」(バーチャルリアリティー)や「AR」(オーグメンテッドリアリティー)を使った歯科治療をご存じか? 歯の治療中に患者がVRゴーグルを装着してVRやARの動画に集中してもらうことで、患者の痛みや不安、恐怖心を和らげるという。もともとは歯科治療中にジッとしていられない乳児や注意欠陥・多動症の子供たちを念頭に開発されたが、最近は知的障害者、認知症の患者ら大人にも効果があることがわかってきて、広がりを見せているという。

「17~50歳くらいの知的障害者の患者さんや歯科恐怖症・嘔吐反射の患者さん7人に歯科VR治療を行いました。結果は上々です」

 こう語るのは大阪歯科大学付属病院で障害者歯科診療を担当する田中佑人歯科医師だ。

 知的能力障害者の歯は、子供の頃は手厚く管理されている場合がある。しかし、障害児の成長に伴う親の高齢化などの周囲の変化により、継続的な管理が行えず虫歯や歯周病が多発してしまうこともあるという。

「知的能力障害者の方の歯の治療は患者にとっても歯科医師にとっても大変です。10秒間、口を開けてもらうことが簡単ではないこともあります。なかには全身麻酔が必要なケースもあります。その準備と眠りから覚めるまでのフォローのため、虫歯治療でも入院が必要になることもあるのです」(田中歯科医師)

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