見えてきた認知症のメカニズム 悪玉腸内細菌が脳を壊す

公開日: 更新日:

「脳内の細胞は神経細胞(ニューロン)と神経膠細胞(グリア細胞)とに大別されます。情報処理を担うニューロンを支えるのがグリア細胞で、その中のひとつがミクログリアです。脳の免疫細胞として神経組織がダメージを受けた時などに活性化し、修復や排除を行うのが仕事です」

 これまで脳にはミクログリアしか免疫細胞は存在しないといわれてきた。血液脳関門というゲートがあり、脳に入ってくる物質を厳重に制限していると考えられていたからだ。

「そのため、脳には“免疫特権”があり、免疫系の不可侵領域であるといわれてきたのです。ところが、新たに脳と脊椎を覆う硬膜の中にリンパ管が、脳血管の周囲には脳脊髄液や組織間液などが流れるグリアリンパシステムが発見された。Aβやタウがここから排出されるだけでなく、全身の免疫がこれらの抜け道を通して脳を変えるほど大きな影響をもたらしていることも明らかになったのです」

 家に水道と下水道の2つのパイプがあるように、人の体には酸素や栄養素を送る「血管」と組織から放出された毒素や老廃物を運び出す「リンパ管」がある。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    佐々木朗希「スライダー頼み」に限界迫る…ドジャースが見込んだフォークと速球は使い物にならず

  2. 2

    永野芽郁「キャスター」視聴率2ケタ陥落危機、炎上はTBSへ飛び火…韓国人俳優も主演もとんだトバッチリ

  3. 3

    「たばこ吸ってもいいですか」…新規大会主催者・前澤友作氏に問い合わせて一喝された国内男子ツアーの時代錯誤

  4. 4

    風そよぐ三浦半島 海辺散歩で「釣る」「食べる」「買う」

  5. 5

    広島・大瀬良は仰天「教えていいって言ってない!」…巨人・戸郷との“球種交換”まさかの顛末

  1. 6

    広島新井監督を悩ます小園海斗のジレンマ…打撃がいいから外せない。でも守るところがない

  2. 7

    インドの高校生3人組が電気不要の冷蔵庫を発明! 世界的な環境賞受賞の快挙

  3. 8

    令和ロマンくるまは契約解除、ダウンタウンは配信開始…吉本興業の“二枚舌”に批判殺到

  4. 9

    “マジシャン”佐々木朗希がド軍ナインから見放される日…「自己チュー」再発には要注意

  5. 10

    永野芽郁「二股不倫」報道でも活動自粛&会見なし“強行突破”作戦の行方…カギを握るのは外資企業か