認知症予防や進行抑制にも期待「毛細血管」こう若返らせる

公開日: 更新日:

 骨粗しょう症や認知症予防に役立つとして、近年注目を集めているのが「毛細血管」だ。毛細血管の研究に力を入れる大阪大学微生物病研究所情報伝達分野の高倉伸幸教授に話を聞いた。

「病気予防などで血管の話が出る時、それは大動脈や冠動脈。これまで毛細血管はほとんど注目されてきませんでした」

 毛細血管は血管内皮細胞同士がくっついてできており、その隙間を押さえるように、壁細胞が一定の間隔で接着している。毛細血管を通って血液はゆっくり運ばれ、接着部分から血液中の酸素や栄養をほどよく細胞に浸透させる。毛細血管内の方が外より圧が高いので、隙間から出た酸素や栄養素は外の組織に拡散され、効率よく吸収される。また、余分な血液は減らさずに二酸化炭素や老廃物を回収する。「ゴースト血管をつくらない33のメソッド」の著者でもある高倉教授が毛細血管に関心を持つようになったのは、血液・腫瘍内科で臨床医としてがん治療をしていた時だった。

「優れた薬効の抗がん剤でも、効かない患者さんがいる。そこでがんの血管をテーマに研究を始めたところ、薬が効かないのは、がんの中の毛細血管に問題があることが分かりました」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阪神・梅野がFA流出危機!チーム内外で波紋呼ぶ起用法…優勝M点灯も“蟻の一穴”になりかねないモチベーション低下

  2. 2

    梅野隆太郎は崖っぷち…阪神顧問・岡田彰布氏が指摘した「坂本誠志郎で捕手一本化」の裏側

  3. 3

    国民民主党「選挙違反疑惑」女性議員“首切り”カウントダウン…玉木代表ようやく「厳正処分」言及

  4. 4

    阪神に「ポスティングで戦力外」の好循環…藤浪晋太郎&青柳晃洋が他球団流出も波風立たず

  5. 5

    本命は今田美桜、小芝風花、芳根京子でも「ウラ本命」「大穴」は…“清純派女優”戦線の意外な未来予想図

  1. 6

    巨人・戸郷翔征は「新妻」が不振の原因だった? FA加入の甲斐拓也と“別れて”から2連勝

  2. 7

    時効だから言うが…巨人は俺への「必ず1、2位で指名する」の“確約”を反故にした

  3. 8

    石破首相続投の“切り札”か…自民森山幹事長の後任に「小泉進次郎」説が急浮上

  4. 9

    今田美桜「あんぱん」44歳遅咲き俳優の“執事系秘書”にキュン続出! “にゃーにゃーイケオジ”退場にはロスの声も…

  5. 10

    参政党のSNS炎上で注目「ジャンボタニシ」の被害拡大中…温暖化で生息域拡大、防除ノウハウない生産者に大打撃