著者のコラム一覧
石原藤樹「北品川藤クリニック」院長

信州大学医学部医学科大学院卒。同大学医学部老年内科(内分泌内科)助手を経て、心療内科、小児科研修を経て、1998年より「六号通り診療所」所長を務めた。日本プライマリ・ケア学会会員。日本医師会認定産業医・同認定スポーツ医。糖尿病協会療養指導医。

よく言われる「1日1万歩」の健康法に科学的根拠はあるのか

公開日: 更新日:

 体を毎日動かすことが健康に良く、寝たきり予防にもなるというのは、耳にたこが出来るくらいよく聞く健康法かも知れません。

 運動の習慣のないような人が、まず始めるとすれば歩くことです。それでは、毎日どのくらい歩くことが最も健康的なのでしょうか? 

 これもよく言われるのが、1日1万歩を目標にしましょう、という基準です。しかし、これは実際には万歩計の会社が世間に広めた数字で、それほどしっかりとした科学的根拠のあるものではありません。

 今年の米国医師会の内科専門誌に、ハーバード大学の研究チームによる研究結果が報告されています。高齢の女性を1万6000人以上調査した結果では、1日3000歩も歩かない人と比較して、4000歩以上歩く人は、死亡リスクが低いことが確認されました。この死亡リスクの低下は1日7500歩までは、歩数が多いほど低下も大きくなっていました。日本では群馬県の中之条町での研究結果があり、それによると1日8000歩でそのうち20分くらいは早歩きをすると、最も動脈硬化の病気の予防につながる、というデータが得られています。

 もちろん1日1万歩が目標でも問題はないのですが、健康への良い効果は、1日4000歩くらいでも十分期待は出来るようです。皆さんも無理なく歩く習慣を持つようにして下さい。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高画質は必要ない? 民放各社が撤退検討と報じられた「BS4K」はなぜ失敗したのですか?

  2. 2

    「二股不倫」永野芽郁の“第3の男”か? 坂口健太郎の業界評…さらに「別の男」が出てくる可能性は

  3. 3

    気温50度の灼熱キャンプなのに「寒い」…中村武志さんは「死ぬかもしれん」と言った 

  4. 4

    U18日本代表がパナマ撃破で決勝進出!やっぱり横浜高はスゴかった

  5. 5

    坂口健太郎に永野芽郁との「過去の交際」発覚…“好感度俳優”イメージダウン避けられず

  1. 6

    大手家電量販店の創業家がトップに君臨する功罪…ビック、ノジマに続きヨドバシも下請法違反

  2. 7

    板野友美からますます遠ざかる“野球選手の良妻”イメージ…豪華自宅とセレブ妻ぶり猛烈アピール

  3. 8

    日本ハム・レイエスはどれだけ打っても「メジャー復帰絶望」のワケ

  4. 9

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  5. 10

    自民党総裁選の“本命”小泉進次郎氏に「不出馬説」が流れた背景