著者のコラム一覧
石原藤樹「北品川藤クリニック」院長

信州大学医学部医学科大学院卒。同大学医学部老年内科(内分泌内科)助手を経て、心療内科、小児科研修を経て、1998年より「六号通り診療所」所長を務めた。日本プライマリ・ケア学会会員。日本医師会認定産業医・同認定スポーツ医。糖尿病協会療養指導医。

有害な紫外線はブロックするが…日焼け止めは体に安全か

公開日: 更新日:

 紫外線が強い季節がやってきました。ひと昔前までは日焼けは健康のシンボルで、小麦色の肌などともてはやされ、日焼けサロンでわざわざ日焼けする、というようなことまで行われていました。

 ところが最近になって、紫外線が肌の老化を進め、一部の皮膚がんの危険性を高めるという事実が、一般にも広く知られるようになると、白い肌の方が好まれるようになり、むしろいかにして日焼けを防ぐか、ということの方が重要視されるようになりました。常識は大きく変わったのです。今では紫外線を防ぐための日焼け止めが広く使用され、女性の化粧品にも含有されるようになりました。

 しかし、この日焼け止めは体に安全と言えるのでしょうか?

 日焼け止めの成分として最近広く使用されているのが、紫外線を吸収する性質のある化学物質で、紫外線吸収剤と総称されています。体に無害な化学物質はありませんから、アメリカの監督機関は、この日焼け止めの成分が体に吸収された場合の、安全な濃度を決めています。

 しかし、今年の米国医師会雑誌に載った研究によると、多くの日焼け止めを毎日使用することにより、血液中の化学物質の濃度は、安全とされる数値より、はるかに高くなっていました。その危険性がはっきり確認されたわけではありませんが、日焼け止めも必要最小限で使用することが、現時点では安全であるようです。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希に向けられる“疑いの目”…逃げ癖ついたロッテ時代はチーム内で信頼されず

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    備蓄米報道でも連日登場…スーパー「アキダイ」はなぜテレビ局から重宝される?

  4. 4

    上白石萌音・萌歌姉妹が鹿児島から上京して高校受験した実践学園の偏差値 大学はそれぞれ別へ

  5. 5

    “名門小学校”から渋幕に進んだ秀才・田中圭が東大受験をしなかったワケ 教育熱心な母の影響

  1. 6

    大阪万博“唯一の目玉”水上ショーもはや再開不能…レジオネラ菌が指針値の20倍から約50倍に!

  2. 7

    今秋ドラフト候補が女子中学生への性犯罪容疑で逮捕…プロ、アマ球界への小さくない波紋

  3. 8

    星野源「ガッキーとの夜の幸せタイム」告白で注目される“デマ騒動”&体調不良説との「因果関係」

  4. 9

    女子学院から東大文Ⅲに進んだ膳場貴子が“進振り”で医学部を目指したナゾ

  5. 10

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも