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石原藤樹「北品川藤クリニック」院長

信州大学医学部医学科大学院卒。同大学医学部老年内科(内分泌内科)助手を経て、心療内科、小児科研修を経て、1998年より「六号通り診療所」所長を務めた。日本プライマリ・ケア学会会員。日本医師会認定産業医・同認定スポーツ医。糖尿病協会療養指導医。

専門誌で報告 塩分を多く取るとそれだけで太りやすくなる

公開日: 更新日:

 よく「ほとんど食べていないのに太る」とか「水しか飲んでいないのに太る」と言う患者さんがいます。

 通常そうした場合には、食べていないようで、お菓子はその計算外、というようなことが多いのですが、同じくらいのカロリーを取っていて、同じような生活をしているのに、太る人と太らない人がいるのは事実です。その違いはどのようなところにあるのでしょうか?

 その原因のひとつと考えられているのが塩分です。塩分を多く取っていると、高血圧心臓病などになりやすい、ということは広く知られています。実は最近同じカロリーを取っていても、塩辛いものをたくさん食べていると肥満になりやすいという研究結果が報告されているのです。

 今年の栄養学の専門誌に掲載された論文によると、日本やアメリカを含む世界4カ国の4680人を調査したところ、塩分を多く取っている人はそれだけで肥満になりやすい、という結果が得られています。

 なぜ塩分を取ると肥満になるのでしょうか? 動物実験では、塩分を多く取ることにより、体でつくられる果糖という糖分が増え、それが太る原因となる可能性があります。また、塩分は脂肪細胞の働きを活発にして、より多くのエネルギーを蓄え、それが肥満の原因であるという研究結果もあります。それほどたくさん食べていないのに太るという人は、食事の塩分を減らしてみた方がいいかも知れません。

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