著者のコラム一覧
神崎浩孝医学博士、薬剤師

1980年、岡山県生まれ。岡山県立岡山一宮高校、岡山大学薬学部、岡山大学大学院医歯薬学総合研究科卒。米ロサンゼルスの「Cedars-Sinai Medical Center」勤務を経て、2013年に岡山大学病院薬剤部に着任。患者の気持ちに寄り添う医療、根拠に基づく医療の推進に臨床と研究の両面からアプローチしている。

男性更年期障害には生殖器機能や「気」を高める漢方を使う

公開日: 更新日:

 前回、女性更年期障害の改善に役立つ漢方についてお話ししました。更年期障害は女性に特有のものと思われがちですが、男性にも更年期はあるということがわかってきています。

 漢方において、女性の体は7年周期で変化していくとされています。ですから、7×7=49歳の前後約5年の10年間くらいを指して更年期と呼ばれています。この期間のホルモンの変化によって生じるイライラ、のぼせ、動悸、発汗、めまいなどの症状(不定愁訴)が更年期障害です。

 一方で、男性の体の変化は8年周期とされています。8×7=56歳前後が男性更年期で、男性ホルモン(テストステロン)の低下によって、さまざまな症状が表れます。「閉経」という女性に起こる大きなイベントがないため、気づきにくい場合が多いですが、ヒゲや体毛が薄くなる、お腹が出てくるといった見た目の変化でわかることもあります。男性ホルモンの低下によって、性機能の低下(LOH症候群=加齢男性性腺機能低下症候群)に加え、疲れやすい、食欲がないといった不定愁訴が表れます。

 さらに男性更年期に当たる年齢は、社会的にも変化のありがちな年齢です。60歳定年の会社もまだ多いことから、仕事の内容や環境の変化によって精神面でも疲労感やストレスを抱え、「うつ」状態になる人も増えます。

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