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北沢伊斉藤歯科医院院長

1977年7月8日、長野県生まれ。斉藤歯科医院院長。2003年に日本大学松戸歯学部を卒業。同年から同院に勤務し、13年から院長に就任した。若手歯科医師に向けたセミナーの講師を務め後進の育成にも取り組んでいる。日本口腔インプラント学会専門医。千葉県歯科医師会所属。

歯周病は日本人の死因5位である肺炎の発症リスクを高める

公開日: 更新日:

【Q】歯周病がひどいと誤嚥した際に肺炎を起こすと聞きました。本当ですか?

【A】本当です。日本人の死亡原因の第5位である肺炎(2018年厚労省発表)では、歯周病が誤嚥(ごえん)性肺炎のリスクを高めることがわかっています。本来は口から食道に入るべきものが誤って気管に入ってしまうことを「誤嚥」と言います。食べ物や唾液を誤嚥して口腔内の細菌が気管から肺に運ばれてしまった結果、肺が炎症を起こすのが誤嚥性肺炎です。

 誤嚥の多くはのみ込む筋力の低下によって起こるといわれていて、高齢者になればその確率も高くなります。実際に亡くなられた方の多くから歯周病原因菌が見つかっているため、今では「歯周病菌が誤嚥性肺炎の重症化の重大な原因のひとつ」と考えられていて、寝たきりの末に亡くなられる方の多くはこれが死因だともいわれます。

 実は肺炎は2016年のデータでは死因の第3位でした。それがこの2年ほどで約2万人減ってきていて、その要因のひとつに「オーラルフレイル」への取り組みが挙げられます。オーラルフレイルは咀嚼(そしゃく)機能・舌運動・嚥下機能など口腔機能が低下した状態です。そのような患者さんに対し、在宅歯科診療の保険点数が見直されて訪問歯科診療を行う診療所が大幅に増え、それにより歯科医師や歯科衛生士による摂食・嚥下リハビリテーションが積極的に行われた結果ではないかと考えられているのです。しかし、まだまだ病院や介護施設に歯科が設置されているところが少なく、訪問歯科診療は急性患者向けが主で、予防や口腔機能の回復といった維持的な治療が行われにくいのも現実です。

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