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坂本昌也国際医療福祉大学 医学部教授 国際医療福祉大学 内科部長・地域連携部長

専門は糖尿病治療と心血管内分泌学。1970年、東京都港区生まれ。東京慈恵会医科大学卒。東京大学、千葉大学で心臓の研究を経て、現在では糖尿病患者の予防医学の観点から臨床・基礎研究を続けている。日本糖尿病学会、日本高血圧学会、日本内分泌学会の専門医・指導医・評議員を務める。

「適度な運動を行うようにしてください」と言わない理由

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 日頃から体を動かす習慣を身に付けていれば、筋肉量も落ちにくい。同じ距離を歩くなら少し速歩きし、少しでも立っている時間を長くする。

 年を取りフレイルやサルコペニアが見られるようになってから体を動かす習慣を身に付けようと思っても、なかなか難しい。

 Aさん(52)のご両親は広島に住んでおり、どちらも80代。父親は若い頃から山登りが趣味で現在も友人たちと山登りに行ったり、自宅周辺を散歩したり活動的な毎日を送っているそう。

 一方、母親は50代くらいまでバレーボール選手として多くの試合に出場。事情があって数年休んだところ、復帰したときには体が思うように動かず、嫌気が差してやめてしまったそうです。それから運動は一切なし。運動どころか、自宅から歩いて7~8分のスーパーにも車で移動。体が衰えた今では、少し歩くのも「しんどい」。床から立ったり座ったりするのがつらく、自宅にソファセットを買ったそうです。

 バレーボールのような「運動」じゃなくていい。体を動かすことを増やそう。もっと前にそう伝えていればよかったと、Aさんは言います。

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