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シェリー めぐみジャーナリスト、ミレニアル・Z世代評論家

NY在住33年。のべ2,000人以上のアメリカの若者を取材。 彼らとの対話から得たフレッシュな情報と、長年のアメリカ生活で培った深いインサイトをもとに、変貌する米国社会を伝える。 専門分野はダイバーシティ&人種問題、米国政治、若者文化。 ラジオのレギュラー番組やテレビ出演、紙・ネット媒体への寄稿多数。 アメリカのダイバーシティ事情の講演を通じ、日本における課題についても発信している。 オフィシャルサイト:https://genz-nyc.com

はしかは治った後も怖い… 免疫の記憶喪失で感染症リスク増

公開日: 更新日:

「はしか」はアメリカでは2000年までに排除が宣言され、2000年代の初めには患者は年間数十人程度でした。

 ところが近年再び増加傾向にあり、今年は各地で大流行。10月までに、はしかと確認された患者の数は1250人に上っています。

 そんな中、はしかがこれまで考えられていたよりずっと免疫系への影響が大きく危険な病気だという研究結果が発表され、驚きを与えています。

 米誌「サイエンス」に掲載された研究はハーバード大学医学部の研究者が中心に行ったものです。

 研究のベースになったのは、オランダのキリスト教プロテスタント正統主義の学校に通い、宗教的な理由で予防接種を受けなかった77人の子供たち。彼らの血液を採取し、免疫系を調べたところ、はしかにかかった子供は治癒してからも数年間、免疫が弱まり、インフルエンザ肺炎などの病気にかかりやすくなったといいます。感染症と戦うアンチボディーをつくる細胞を、はしかウイルスが破壊するためです。

 子供が風邪をひいたり、お腹に菌が入って痛くなったりするのは珍しくありませんが、免疫系はそれを記憶して、次に菌が入ってきた時に攻撃する働きをします。

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