風邪で抗菌薬は不要 医師が苦笑する「DU処方」って何だ?

公開日: 更新日:

 風邪で抗菌薬は一般的に不要なのだが、それでも処方されているのが経口第3世代セフェムと呼ばれるタイプで、セフカペンやセフジトレンなどが知られる。実はこれ、体内への吸収率が悪く、ほとんど排泄されるため、医師の間で“DU(=だいたいウンコになる)処方”なんていわれることもあるのだ。

 では、風邪はどうやって対処すればいいか。

「風邪の原因は、ウイルスが8~9割を占めています。抗菌薬が効くのはせいぜい1~2割で、ウイルスには効きません。ですから、風邪の大多数を占めるウイルス性のものには、処方薬でも市販薬でも、咳や痰、鼻水・鼻づまり、熱などそれぞれの症状に応じた薬を服用する対症療法がセオリー。対症療法というと、決め手に欠けるようなイメージですが、それでも風邪なら、1日か2日でよくなります。抗菌薬が本当に必要なのは、2次的に肺炎を起こしたり、へんとうに炎症が及んだりするケースです」(梅田氏)

 抗菌薬で下痢になることもある。取り立てて問題ない風邪と診断されたら、患者が「抗菌薬は不要」という意思表示するのも重要だろう。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    “お荷物”佐々木朗希のマイナー落ちはド軍にとっても“好都合”の理由とは?

  2. 2

    国分太一が社長「TOKIO-BA」に和牛巨額詐欺事件の跡地疑惑…東京ドーム2個分で廃墟化危機

  3. 3

    「地球を救う前に社員を救ってくれ!」日テレ「24時間テレビ」が大ピンチ…メインスポンサー日産が大赤字

  4. 4

    仰天! 参院選兵庫選挙区の国民民主党候補は、県知事選で「斎藤元彦陣営ボランティア」だった

  5. 5

    たつき諒氏“7月5日大災害説”を「滅亡したんだっけ」とイジる古市憲寿氏に辛辣な声が浴びせられる理由

  1. 6

    参政党・神谷代表は早くも“ヒトラー思想”丸出し 参院選第一声で「高齢女性は子どもが産めない」

  2. 7

    兵庫は参院選でまた大混乱! 泉房穂氏が強いられる“ステルス戦”の背景にN党・立花氏らによる執拗な嫌がらせ

  3. 8

    「国宝級イケメン」のレッテルを国宝級演技で払拭 吉沢亮はストイックな芝居バカ

  4. 9

    ドジャース佐々木朗希 球団内で「不純物認定」は時間の問題?

  5. 10

    近年の夏は地獄…ベテランプロキャディーが教える“酷暑ゴルフ”の完全対策