風邪で抗菌薬は不要 医師が苦笑する「DU処方」って何だ?

公開日: 更新日:

 インフルエンザならまだしも、風邪くらいでは仕事を休めない。それがブラック的思考かどうかはともかく、そう思うことは少なからずあるだろう。風邪やインフルを押して仕事に出かける人が続出する今、見逃せないニュースが報じられた。病院で処方される抗菌薬(抗生物質)の6割近くが、不必要な処方だったという。

 自治医大などの研究チームは2012~14年度に処方された抗菌薬と対象の病気を診療データなどから調査。抗菌薬の処方数は約8957万件。そのうち肺炎や尿路感染症など抗菌薬が必要な疾患に処方されたのはわずか8%で、風邪や急性気管支炎など本来、不要な病気への処方が56%に上った。

 人口1000人当たりで比べると、日本の抗菌薬処方数は米国の1・4倍だったという。赤坂山王クリニックの梅田悦生院長に聞いた。

「抗菌薬が不適切に処方されると、薬剤に耐性を持つ耐性菌が生まれるため、厚労省も『抗微生物薬適正使用の手引き』で『感冒(風邪)に対しては、抗菌薬投与を行わないことを推奨する』と記載しています」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    松任谷由実が矢沢永吉に学んだ“桁違いの金持ち”哲学…「恋人がサンタクロース」発売前年の出来事

  2. 2

    ヤクルト「FA東浜巨獲得」に現実味 村上宗隆の譲渡金10億円を原資に課題の先発補強

  3. 3

    どこよりも早い2026年国内女子ゴルフ大予想 女王候補5人の前に立ちはだかるのはこの選手

  4. 4

    「五十年目の俺たちの旅」最新映画が公開 “オメダ“役の田中健を直撃 「これで終わってもいいと思えるくらいの作品」

  5. 5

    「M-1グランプリ2025」超ダークホースの「たくろう」が初の決勝進出で圧勝したワケ

  1. 6

    出家否定も 新木優子「幸福の科学」カミングアウトの波紋

  2. 7

    福原愛が再婚&オメデタも世論は冷ややか…再燃する「W不倫疑惑」と略奪愛報道の“後始末”

  3. 8

    早大が全国高校駅伝「花の1区」逸材乱獲 日本人最高記録を大幅更新の増子陽太まで

  4. 9

    匂わせか、偶然か…Travis Japan松田元太と前田敦子の《お揃い》疑惑にファンがザワつく微妙なワケ

  5. 10

    官邸幹部「核保有」発言不問の不気味な“魂胆” 高市政権の姑息な軍国化は年明けに暴走する