抗インフル薬「アビガン」は新型コロナに本当に有効なのか

公開日: 更新日:

■類薬では効果ありとは判定されなかった

 今回、治療薬候補として名前が挙がっているのは抗インフルエンザ治療薬「アビガン」、抗HIV薬「カレトラ」、エボラ出血熱の治療薬「レムデシビル」、抗マラリア薬の「クロロキン」、さらに新型コロナウイルス感染症から回復した患者から採取した「血漿」などだ。

 このうちアビガン、カレトラ、レムデシビルについて、一部の医療機関で必要な患者に観察研究として使用を開始し、安全性に留意しつつ、参加医療機関を順次拡大。レムデシビルについては3月に国際共同医師主導治験を実施予定だという。

「抗インフルエンザ薬のひとつであるアビガンは今のところ新型コロナ肺炎の患者に投与して有効だったという数例の症例報告はありますが、まとまった患者で検討したランダム化比較試験はないようです。さらに、投与した患者と、していない患者を比較した観察研究の結果もないようです。そのため、薬の力で回復したのか、患者の自然治癒力のせいなのか不明で、多くの患者に使う根拠にならないのです」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  2. 2

    マエケンは「田中将大を反面教師に」…巨人とヤクルトを蹴って楽天入りの深層

  3. 3

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  4. 4

    SBI新生銀が「貯金量107兆円」のJAグループマネーにリーチ…農林中金と資本提携し再上場へ

  5. 5

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  1. 6

    陰謀論もここまで? 美智子上皇后様をめぐりXで怪しい主張相次ぐ

  2. 7

    白木彩奈は“あの頃のガッキー”にも通じる輝きを放つ

  3. 8

    渋野日向子の今季米ツアー獲得賞金「約6933万円」の衝撃…23試合でトップ10入りたった1回

  4. 9

    12.2保険証全面切り替えで「いったん10割負担」が激増! 血税溶かすマイナトラブル“無間地獄”の愚

  5. 10

    日本相撲協会・八角理事長に聞く 貴景勝はなぜ横綱になれない? 貴乃花の元弟子だから?