抗インフル薬「アビガン」は新型コロナに本当に有効なのか

公開日: 更新日:

「今回の新型コロナウイルスのように患者が大勢発生することが予見される病気であるからこそ、きちんとランダム化比較試験をして薬の有効性や副作用を調べるべきなのです。そうでないと患者に投与して回復したとしても、薬の力で治っているのか、それとも患者自身の自然治癒力で回復したのかがわかりません。しかも、致死率が高い状況では副作用が出ても、それが副作用だとわからないまま患者が亡くなり、副作用の検討が不可能になります。将来に禍根を残すやり方です」

 “もし、自分がくじ引きにはずれたら”とランダム化比較試験に参加する患者がおらず、試験が成立しないのではないか、と思うかもしれない。しかし、過去の経験からこうした重要な病気だからこそ、その意義を感じて参加する患者は大勢いるし、試験に参加せず、希望に応じて薬の投与を受ける・受けないという選択肢があることをきちんと提示すればよいという。

「仮にランダム化比較試験に参加して偽薬の群に入ったとしても、新薬の副作用のリスクはなく、結果的に良いこともありますからね。また、新型コロナウイルスによる新型肺炎は慢性疾患ではないので、数週間で一定の結果を得ることができます。ですから、試験が終わった後にその結果を受けて、続く患者が有効性が判明した薬で治療することもできるかもしれません。にもかかわらず、ランダム化比較試験を行わないのは不思議でなりません」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    永野芽郁は疑惑晴れずも日曜劇場「キャスター」降板回避か…田中圭・妻の出方次第という見方も

  2. 2

    紗栄子にあって工藤静香にないものとは? 道休蓮vsKōki,「親の七光」モデルデビューが明暗分かれたワケ

  3. 3

    「高島屋」の営業利益が過去最高を更新…百貨店衰退期に“独り勝ち”が続く背景

  4. 4

    「たばこ吸ってもいいですか」…新規大会主催者・前澤友作氏に問い合わせて一喝された国内男子ツアーの時代錯誤

  5. 5

    かつて控えだった同級生は、わずか27歳でなぜPL学園監督になれたのか

  1. 6

    永野芽郁×田中圭「不倫疑惑」騒動でダメージが大きいのはどっちだ?

  2. 7

    佐々木朗希「スライダー頼み」に限界迫る…ドジャースが見込んだフォークと速球は使い物にならず

  3. 8

    第3の男?イケメン俳優が永野芽郁の"不倫記事"をリポストして物議…終わらない騒動

  4. 9

    風そよぐ三浦半島 海辺散歩で「釣る」「食べる」「買う」

  5. 10

    永野芽郁がANNで“二股不倫”騒動を謝罪も、清純派イメージ崩壊危機…蒸し返される過去の奔放すぎる行状