新型コロナは中高年ほど重症化 肝心の「免疫力」とは何か

公開日: 更新日:

「血液検査で病原体と闘う白血球やTリンパ球、NK細胞などを調べても免疫力を測ったことになりません。リンパ球でいうと、血液中には2%しかおらず、残りは血液以外のところにいますし、Tリンパ球の数は朝と夕方とでは倍ぐらい違います。血液検査でわかる免疫に関する細胞なんてほんの一部に過ぎないのです」

 定義も曖昧で、正確に計測できない免疫力だからこそ、その強化をうたう、非科学的な免疫力アップ法に多くの人が惑わされるのだ。

「科学的に信頼できる唯一の免疫強化法はワクチンです。麻疹は2回の摂取でほぼかからなくなりますし、効き目が悪いといわれる季節性インフルエンザワクチンでも有効率は30~60%あります。しかし、新型コロナ感染症のワクチンは開発されていません。ウオーキングやストレッチなどで白血球やリンパ球が流れる血液やリンパの循環を良くすれば免疫を高めることは可能です。しかし、運動習慣のない人が急に運動をすれば、それだけでストレスとなり逆効果です。それなら、免疫力アップよりも低下しないことを考えることが大切です」

 実際、「余命3カ月」を宣告された男性のエイズ患者が落ちていた免疫力を元に戻すことで3年間延命したという話があるという。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    国分太一コンプラ違反で無期限活動休止の「余罪」…パワハラ+性加害まがいのセクハラも

  2. 2

    クビ寸前フィリーズ3A青柳晃洋に手を差し伸べそうな国内2球団…今季年俸1000万円と格安

  3. 3

    高畑充希は「早大演劇研究会に入るため」逆算して“関西屈指の女子校”四天王寺中学に合格

  4. 4

    「育成」頭打ちの巨人と若手台頭の日本ハムには彼我の差が…評論家・山崎裕之氏がバッサリ

  5. 5

    進次郎農相ランチ“モグモグ動画”連発、妻・滝川クリステルの無関心ぶりにSNSでは批判の嵐

  1. 6

    「時代と寝た男」加納典明(19) 神話レベルの女性遍歴、「機関銃の弾のように女性が飛んできて抱きつかれた」

  2. 7

    吉沢亮「国宝」が絶好調! “泥酔トラブル”も納得な唯一無二の熱演にやまぬ絶賛

  3. 8

    ドジャース大谷「二刀流復活」どころか「投打共倒れ」の危険…投手復帰から2試合8打席連続無安打の不穏

  4. 9

    銘柄米が「スポット市場」で急落、進次郎農相はドヤ顔…それでも店頭価格が下がらないナゼ? 専門家が解説

  5. 10

    ドジャース佐々木朗希 球団内で「不純物認定」は時間の問題か...大谷の“献身投手復帰”で立場なし