新型コロナ<8>「まだウイルスがしっかりと残っています」

公開日: 更新日:

 体内の新型コロナウイルスが死滅し、いつ退院できるのだろうか――。

 感染した渡辺一誠さん(40=コンサルタント会社社長)は、都内の病院に入院した初日から、早く完治して退院の日が来ることを願った。

 4月6日早朝、看護師から、明るい声で「退院のために検査いたしますよ」と朗報が告げられた。

 前日もPCR検査を受けた。鼻にグイと棒を入れられる検査が苦手な渡辺さんは、看護師のOKをもらって「痰」の生体提供をした。

 続いて、2日続きで2度目のPCR検査が行われた。発症から16日目、入院してから10日が経過し、陰性なら待望の退院だ。

 結果が待ち遠しい。しかし、病室に入ってきた看護師の顔はやや曇りがちだった。

「渡辺さん、2日間とも『陽性』でした。まだコロナウイルスがしっかりと残っています」

 退院はくじかれ、入院治療を引き延ばしにされた。この朝、洗面用具の整理など退院の準備をしていたのに、振り出しに戻ってしまった。朝夕の体温は平熱になり、あれほど苦しんだ長時間の空咳もない。3度の食事をしっかり食べているし、十分な睡眠もとれている。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    カーリング女子フォルティウス快進撃の裏にロコ・ソラーレからの恩恵 ミラノ五輪世界最終予選5連勝

  2. 2

    南原清隆「ヒルナンデス」終了報道で心配される“失業危機”…内村光良との不仲説の真相は?

  3. 3

    契約最終年の阿部巨人に大重圧…至上命令のV奪回は「ミスターのために」、松井秀喜監督誕生が既成事実化

  4. 4

    「対外試合禁止期間」に見直しの声があっても、私は気に入っているんです

  5. 5

    高市政権「調整役」不在でお手上げ状態…国会会期末迫るも法案審議グダグダの異例展開

  1. 6

    円満か?反旗か? 巨人オコエ電撃退団の舞台裏

  2. 7

    不慮の事故で四肢が完全麻痺…BARBEE BOYSのKONTAが日刊ゲンダイに語っていた歌、家族、うつ病との闘病

  3. 8

    箱根駅伝3連覇へ私が「手応え十分」と言える理由…青学大駅伝部の走りに期待して下さい!

  4. 9

    「日中戦争」5割弱が賛成 共同通信世論調査に心底、仰天…タガが外れた国の命運

  5. 10

    近藤真彦「合宿所」の思い出&武勇伝披露がブーメラン! 性加害の巣窟だったのに…「いつか話す」もスルー