「見え方」は認知症に関連 度の合わないメガネに要注意

公開日: 更新日:

 実際、世界の失明を除いた中等度もしくは重度の視覚障害の原因の52%は視力を矯正していない、あるいは矯正が不十分で、十分な視力で物を見ていない状態という。

「日本を含めた先進国では、途上国と違い、お金がないから、メガネやコンタクトレンズが買えない・買い替えられないことが理由ではありません。単に合ったメガネをかければきちんと見えるのに、惰性で本来合っていないメガネやコンタクトレンズを装着しつづけている人が多いと思われます」

 逆に言えば、目の不具合を改善したり、タイミングよく白内障手術をしたり、メガネで正しく矯正すれば、認知症の発症リスクを抑えることができるかもしれない。

「白内障手術や度の合ったメガネをかけることで『見え方』を改善させることはとても重要なことです。『見え方』が良いと、うつ症状が減ったり、歩く速度が速くなるなど動作が機敏になります。結果として、老人会や趣味の会などに積極的に参加するようになり、これが更に、認知症リスクを下げることにつながります」


 65歳以上の高齢人口における認知症患者の割合は2012年に15%だったが、2025年には20%に達するとの推計もある。情報の8割は視覚で得ているともいわれる。年を取り、収入が減ったからと言い訳せずに、人生を豊かで健康に過ごすために、3年に1度は眼鏡をかけ替えるくらいの気持ちでいようではないか。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    梅野隆太郎は崖っぷち…阪神顧問・岡田彰布氏が指摘した「坂本誠志郎で捕手一本化」の裏側

  2. 2

    阪神に「ポスティングで戦力外」の好循環…藤浪晋太郎&青柳晃洋が他球団流出も波風立たず

  3. 3

    阪神・佐藤輝明が“文春砲”に本塁打返しの鋼メンタル!球団はピリピリも、本人たちはどこ吹く風

  4. 4

    自民両院議員懇談会で「石破おろし」が不発だったこれだけの理由…目立った空席、“主導側”は発言せず欠席者も

  5. 5

    広末涼子「実況見分」タイミングの謎…新東名事故から3カ月以上なのに警察がメディアに流した理由

  1. 6

    参政党のSNS炎上で注目「ジャンボタニシ」の被害拡大中…温暖化で生息域拡大、防除ノウハウない生産者に大打撃

  2. 7

    国保の有効期限切れが8月1日からいよいよスタート…マイナ大混乱を招いた河野太郎前デジタル相の大罪

  3. 8

    『ナイアガラ・ムーン』の音源を聴き、ライバルの細野晴臣は素直に脱帽した

  4. 9

    初当選から9カ月の自民党・森下千里議員は今…参政党さや氏で改めて注目を浴びる"女性タレント議員"

  5. 10

    “死球の恐怖”藤浪晋太郎のDeNA入りにセ5球団が戦々恐々…「打者にストレス。パに行ってほしかった」