著者のコラム一覧
清澤源弘自由が丘清澤眼科院長

1953年、長野県生まれ。東北大学医学部卒、同大学院修了。86年、仏原子力庁、翌年に米ペンシルベニア大学並びにウイリス眼科病院に留学。92年、東京医科歯科大眼科助教授。2005-2021年清澤眼科院長。2021年11月自由が丘清澤眼科を新たに開院。日本眼科学会専門医、日本眼科医会学術部委員、日本神経眼科学会名誉会員など。

急激に両眼の視力が永続的に低下する「レーベル病」とは?

公開日: 更新日:

【Q】 若者に突然、両眼の永続的な視力障害を起こすというレーベル病について教えてください。(22歳男性)

【A】レーベル病、正確には「Leber遺伝性視神経症」(LHON)という疾患があります。

 1871年、その特徴的パターンを説明したLeber博士にちなんで名付けられました。遺伝性の視神経症のなかでは最多の疾患で、有病率は3~5万人に1人。18~35歳の若い男性に見られ、女性での発症は少数です。ほとんどの場合、片眼の視力低下と中心視野欠損から発症し、数週間からは数ヶ月後に反対側の眼にも発症します。視力が底を打つまで数週間悪化し続けます。稀ですが、しばらくすると回復傾向を示す例もあります。

 レーベル病はミトコンドリアDNAの突然変異によって引き起こされます。遺伝物質DNAのほとんどは細胞核に局在していますが、そのごく一部がミトコンドリアにあります。このミトコンドリアDNAは母親からしか受け継がれません。この母系遺伝であることが、ほとんどの患者さんが男性だと言うことの説明になります。

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